黄色いカバーで、法律学の森ではない方のです。

学部・法科大学院、国家試験では、このレベルで足りると考えます。


個人的には、契約法の方の改訂も期待しておりますが、債権法改正待ちかもしれません。


潮見佳男『基本講義 債権各論Ⅱ 不法行為法 第2版』(新世社)

http://www.saiensu.co.jp/?page=book_details&ISBN=ISBN978-4-88384-142-4&YEAR=2009


債権法改正、法制審に諮問へ 10月下旬、12年国会提出目指す(NIKKEI NET)

http://www.nikkei.co.jp/news/seiji/20091005AT3S0300S03102009.html


関連する法律の改正作業もありますので、かなりのスピードで議論を進める必要があるように思いますが、それは本当に可能なのでしょうか?


また、施行時期によっては、民法を試験科目とした各種国家試験にも影響が出てきます。

民法の債権法部分の抜本改正ですから、国民への周知徹底等も必要となると考えられ、施行時期は成立後よりかなり先になるのが自然だと思いますが、予断は許しません。


読了しました。


新藤宗幸『司法官僚  裁判所の権力者たち』

http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/43/0/4312000.html


すでに、いとう先生 が、同書について厳しい書評を書かれています。


これまでベールに包まれていた司法官僚=最高裁事務総局について取り上げるという、著者の視点はよいものだと思います。

ただ、ベールに包まれていた司法官僚の内実が明かされるのかと思ったのですが、そのような印象はありませんでした。期待していただけに、やや残念です。

著者は、司法官僚=最高裁事務総局の支配が問題を起こしていると考えているようですが、その根拠としてあげられているのは、いずれも情況証拠に過ぎず、根拠としては弱いかなと思います。それゆえ、著者の提言する改革案に共感を今ひとつ抱けないのかも知れません。


あまり踏み込めなかったのも、やはりベールに包まれたままであったことに起因するのではないでしょうか。要は、著者らが調べても調べても内実を直接明らかにするものが、出てこなかったのだと思います。資料はほとんど公開されていませんし、現職の裁判官も口が堅いと思いますので。著者が唐突に、「裁判所情報公開法を制定せよ」と提言をしている(211頁以下参照)のは、そこに起因するかもしれません。現に、あとがきで、「いざ司法官僚の実態や現にはたしている役割の解明に取り組んでみれば、ほんとうに分厚いベールにおおわれており、作業は難航をきわめた」(同書242頁)と述べています。その意味では、著者には同情の念がわきます。


あとがきを読むと、著者の司法官僚に関する研究は、はじまったばかりのようなので、今後の研究に期待したいと思います。同書はそのスタートとして、(共感できない部分はあるとしても)貴重な一冊になると思います。


テーマはまた債権法改正について。


東京大学大学院法学政治学研究科附属ビジネスロー・比較法政研究センター

http://www.j.u-tokyo.ac.jp/ibc/activities/business/open.html#01


日時 2009年10月29日(木) 13:30-15:00
講師 内田貴(法務省経済関係民刑基本法整備推進本部参与)
テーマ 「債権法改正―いま何が問題となっているのか?」
場所 東京大学本郷キャンパス法文1号館2階・25番教室