※家族法の本について、コメントをいただきました。
民法条文の約半分を占めながら、旧司法試験時代は、あまり出題されなかったことから、学習者における家族法の学習へのウエイトはどうしても小さくならざるを得ませんでした(参照:本山敦「家族法の道案内」山野目章夫編著『民法学習ガイド』(日本評論社、2010年)152頁)。
しかし、新司法試験になってからというもの、短答では出題数が増え、論文でも過去5回中、家族法が2回(第3回、第5回)出題されるなど、家族法のウエイトは高まりつつあります。
ところが、新司法試験委員の採点実感によると、
「家族法,取り分け,親族法についての理解が,受験者全体において,相当程度低いことがうかがわれた」
(平成22年新司法試験の民法採点実感:http://www.moj.go.jp/content/000069353.pdf
)
とあり、受験生側の対応はまだ十分ではないようです。
その中で、家族法の勉強の仕方、具体的には教科書の選び方ですが、代表的なものとしては、
内田貴『民法4 親族・相続「補訂版」』(東京大学出版会)
http://www.utp.or.jp/bd/978-4-13-032310-9.html
- 民法IV 補訂版 親族・相続/内田 貴
- ¥3,675
- Amazon.co.jp
二宮周平『家族法[第3版]』(新世社)
http://www.saiensu.co.jp/?page=book_details&ISBN=ISBN978-4-88384-141-7&YEAR=2009
- 家族法 第3版 (新法学ライブラリ 9)/二宮 周平
- ¥3,360
- Amazon.co.jp
- しかし、上記2冊はどうもあわない、という方も少なくありません。
- 特に条文に沿って勉強したい、という方にとって、上記2冊はあわない人も少なくないようです。
-
- そのような方には、以下の本を見てみるのはいかがでしょうか。
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- 前田陽一=本山敦=浦野由紀子
- 『LEGAL QUEST民法6 親族・相続』(有斐閣、2010年)
- http://www.yuhikaku.co.jp/books/detail/9784641179141
- 民法 6 - 親族・相続 (LEGAL QUEST)/前田 陽一
- ¥2,835
- Amazon.co.jp
なお、Legal Questに対する私のコメントは以下↓
http://ameblo.jp/espans/entry-10753233863.html
なお、相続法だけですが、潮見先生もお書きになっています。
潮見佳男『相続法[第3版]』(弘文堂、2010年)
http://www.koubundou.co.jp/books/pages/35472.html
- 相続法 第3版/潮見 佳男
- ¥2,625
- Amazon.co.jp
さらに、松川正毅先生のアルマシリーズや、共著によるアルマシリーズもあります(後者は読んだことはありませんので、コメントを控えます)。
松川正毅『民法 親族・相続[第2版]』(有斐閣、2008年)
http://www.yuhikaku.co.jp/books/detail/9784641123410
- 民法 親族・相続 第2版 (有斐閣アルマ)/松川 正毅
- ¥2,310
- Amazon.co.jp
高橋朋子=床谷文雄=棚村政行『民法7 親族・相続[第2版]』(有斐閣、2007年)
http://www.yuhikaku.co.jp/books/detail/9784641123175
- 民法 7 親族・相続(有斐閣アルマ)/高橋 朋子
- ¥2,520
- Amazon.co.jp
どれが良いかは個人の相性の問題だと思うので、本屋や図書館で読み比べて決めていただくのがよいかと思います。ただ、少なくとも新司法試験(司法研修所入所試験)や予備試験(司法研修所入所試験受験資格試験)の試験対策という観点では、やはり条文と判例が大切です。その意味で、条文の説明を丁寧にしている印象を受ける、LegalQuestを個人的には推薦したいと思います。また、どの本であろうが教科書等を読む際は、条文を常に参照しながら読むことが大切だと思います。また家族法については、判例の動きもありますので、なるべく新しいテキストを用意されることをおすすめいたします。
2年コースで入学された方は、家族法をこれまで勉強してこなかったり、また、2年コースのカリキュラムの中では、家族法の授業がないことがあります。そのような場合は、自学自習が基本ですが、所属されている大学院の、学部の授業に出てみるのも一考かも知れません。