このブログで私が述べているのは、
「本当の俳句」 と 「単なる17文字の記述」 との違いを、
ひとりでも多くの人に知って頂きたいためなのです。
「切レのない17文字は俳句ではない」 と
提唱される俳人清水杏芽氏の指摘によれば、
現在俳人として活動されている殆どの人たちが、
残念ながら、その区別を出来ずにいます。
従って、その人たちに指導を受けている全ての人々が
やはり 【「本当の俳句」がどのようなものか】 を知ることなく、
延々と作品を作り出すのに日夜努力しています。
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清水杏芽氏の俳句理論は、このブログの前段として
記述しました『「切レ」と俳句の正体』を、ご覧ください。
私が要約したものですので、ぜひ彼の著書をお読みください。
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TV番組の俳句王国では、
一般の人たちが自由課題で投稿した作品の中から、
10作品を主宰者たちが選び、さらに最優秀として3作品を選んでいます。
先日の優秀作品は次の通りでした。
01 吾が部屋は障子の間とすあと自由
02 山男のような駅長冬が来る
03 牡蠣嫌ひなれど牡蠣雑炊は別
04 にんじんににんじんくささにんげんも
05 道案内はキツネノマゴとケムリタケ
06 かまきりが好きで肩にも這わせゆく
07 地に甘味あるんだろうな柿熟す
08 霜の朝ひかりまみれのバスに乗る
09 団栗のちょっと捻くれてるやつを
10 渋柿や信濃古刹の御開帳
そして、最優秀に選ばれたのは、02, 05, 09 でした。
02 は 「駅長」 と 「冬」 の間に 「切レ」 があると思います。
05 には、何処にも「切レ」が見当たらず、
単なる説明文になっていると思いますが・・・。
09 にも、「捻くれてる」 と 「やつ」 の間に、
「切レ」はないと思います。
他に 03 は 「切レ」が不十分だと思います。
「なれど」 の 「ど」 は接続助詞だと思いますが・・・。
(以上です。)