今日は比較的穏やかな日で案外過ごしやすい一日になりました。
さて我々も支部会の割り振りで学校検診を致しますが、
最近、よく母親から
「うちの子が検診で、不正咬合があり、矯正治療をした方が良いと言われたんですが、本当に
した方が良いのですか?」
との御質問を受ける事があります。
口の中を見れば一目瞭然で、確かな歯列不正が見受けられます。
しかしながら、歯列不正イコール即時矯正となるかどうかは又次元の違う話と捉えた方が懸命と
思われます。
何故ならば、矯正治療を受けるかどうかはあくまで患者さんの意識の問題であるからにほかなりません
んし、歯列不正は治した方が良い事は自明の理と思います。
私の所では、このまま放置すれば、将来的にどうなるのか
それを治療するのには如何なる方法があるのか、
を説明するに留めておきます。
この一文を言わずに、あるいは、なにげなく、
歯列不正は即時治療という姿勢は、間違いではないのですが、いかがなものかと思います。
虫歯の治療と根本的に違う点は、
あくまで、自由診療のみであり、患者さん、即ち親御さんにかなりの負担が強いられると
考えられます。
だから、スタート以前にお互いがよく吟味して、十分に納得した上で始めなければならないと
思います。
何故かというと
・治療機関がロングで最低でも3-4年はかかる症例が多い
・毎月2回ぐらいは必ず経過観察の必要性が生ずる事
・色々のやり方があるが、どちらにしても口腔内に装置をいれたりして、決して快適とは言えず
慣れるまでは大変苦になる事
・症例のよっては永久歯を抜く場合もありうる
・100%保険外診療である事
つまりこれらのデメリットも、最初に判明する事は事前に説明する必要があります。
そして、研究用の歯型模型(0摸と呼ばれています)でよく吟味して、より細かい部分の
説明も良くしておき、
あくまで、その場では結論がでないので
「御本人さんと、家族の皆さんでよく検討してくださいね」
としています。
何事もメリットばかりのオンパレードのものは少なく、反対に治療により弊害部分をも
患者さんは知識をいれて事に対応する事ができると思います。
それらを総合判断して、
治療をうけられるのならそれでよし、
反対にしばらく見合わせるのもそれはそれでよろしいかと思います。
これは、むしろカウンセリング(まぐまぐ自動送信システムに投稿済み)的な立場、意味合い
であると思います。
以前述べましたように、痛い時のみ、虫歯の治療のみをする所が歯科医院ではなくて、
敷居が高くない、よき相談者、よき理解者の観点からも何でも相談に応じたいと考えております。
http://www.mizutani9620.com