父は手術を受ける前に、化学療法を受けます。
放射線療法はありません(腺癌には効きにくいため)。
抗がん剤は、
・フルオロウラシル(5-FU)を120時間かけて点滴
・シスプラチンを2時間かけて点滴
・ドセタキセル1時間かけて点滴
あわせて吐き気止め、生理食塩液、利尿剤も点滴します。
約1週間入院し、点滴には5日間かかります。
その後3週間やすみます。
これが1コースです。
父はこれを3回、つまり3コース受ける予定です。
フルオロウラシルは、代謝拮抗剤です。
代謝拮抗剤は、癌細胞に多く含まれる酵素を利用して、増殖を抑え込もうとする薬です。癌細胞が分裂するときに作用します。個々の分裂する時を狙うため長時間、持続して投与しなければなりません。
フルオロウラシルの副作用は、おう吐、食欲不振、倦怠感、下痢とそれに伴う脱水症状などです。
シスプラチンはプラチナ製剤(白金製剤)です。
プラチナ製剤は、DNAと結合することで、癌細胞の分裂を阻みます。
シスプラチンの副作用は、腎機能の低下、白血球の減少、聴覚障害などです。投与の際、腎機能障害を防ぐために生理食塩液と利尿剤も投与するので、おしっこをする回数と量が増えます。
ドセタキセルは、植物アルカロイドです。
植物アルカロイドには、微小管阻害剤とトポイソメラーゼ阻害剤があります。
ドセタキセルは微小管阻害剤です。細胞分裂に重要な微小管の働きを止めることで、癌細胞を死滅させます。
ドセタキセルの副作用は、脱毛、食欲不振、倦怠感、吐き気、嘔吐、発熱、下痢などです。
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