都市では、マンション住まいが主流になって、昔のようなご近所付き合いみたいなものがなくなってきているような気がします。
サザエさんのエピソードのような、お醤油がきれてたからお隣さんに借りよう…みたいなことがほとんどない。
353世帯が住んでいる私たちのコンドミニアムでも、世代、家族構成はバラバラ、エレベーターに乗っても挨拶をしない人もいます。
前にラジオで、現代の出会いの環境について、「現代人は、エレベーターで一緒になった人や、バーで隣に座った人との一期一会を信じず、手のひらの小さな画面の中で見つける見知らぬ人にばかり気を取られている。」と言っていました。妙に納得。
この状況が、今世界中が戦っている新型コロナウィルスの影響で少し変わってきています。
この状況下、疾患や高齢という理由で外出できない人のために代わって、
買い物や薬局などに行く無料サービスNeighborhood Helper(ご近所お助け隊)
というコミュニティが立ち上げられました。
すでに3000件以上の“お使い”を代行したというイスラム教徒の二人。
Photo by Daniel Neuhaus posted on ☆
コロナ前にはあまり投稿が盛んではなかった、私たちのコンドミニアムの住居者用Facebookページにも、買い物代行を名乗り出たり、お互いを励まし合ったり、大掃除で出てきたものを譲りたいというメッセージが増えました。
昨日、ある女性がこんな投稿をしてくれました。
皆、健康に、そして安全にこの状況を過ごしていることを願っています。
大掃除をしておうち時間を過ごしている人も多いと思うんだけど、そこで良いアイデアがあるの!
このエリアにいるホームレスの人々に、ケアパッケージを作って配るのはどうかしら?(悲しい現実ですが、トロントのダウンタウンはホームレスの人が多くいます。)
私が入れる予定のものは、使っていなかった新品の靴下、ハンドクリーム、石鹸、デオドラント、あとは缶詰の食料品等。
もし外出をするのが難しいけれど、ぜひこのプロジェクトに参加したい場合は、気兼ねなく私の部屋の前にドネーションしたいアイテムを置いてね!
素敵なアイデアだなぁと思い、我が家も早速保存食として買っていた缶詰や、クラッカー、缶のジュース等を紙袋に詰めて彼女のドアの前に置いてきました。
3時間後、彼女が「ケアパッケージデリバリーのアップデート」と題して、さらにこんな出来事を投稿してくれました。
今、ケアパッケージ第一弾を、教会の角にいつもいる女性に届けてきたのだけど、本当に喜んでくれて、何度も何度も笑顔でありがとうと言ってくれたのよ。去りながら振り返って彼女を見ていたら、彼女は他のホームレスの方に近づいていって、「先にこの袋の中を見て、必要なものをもらってちょうだい。」と声をかけていたの。彼女のその行動を見て、涙が出そうになっちゃたわ。
みんなで一緒にこの状況を乗り越えましょうね!
今、世界中で見返りを求めない助け合い、まさにPay it forward(恩の先送り)が起きています。
自宅のミシンでマスクをつくって医療関係者に寄付したり、営業が停止となっているレストランは、医療関係者やシェルターにいる人々のご飯を無料で提供、ハイエンドブランドも香水を作る工場をすべて消毒液の生産用に変え、寄付したりしています。
この厳しい状況が明ける頃には、コンドミニアムのエレベーター内でも笑顔と会話が増えそうな気がします。
離れていても心は一緒に、そして健康に無事にこの状況を乗り越えられますように。
Hiromi
