今、障害者雇用での採用を考えている皆さんは、お一人だけで就職活動・転職活動をしてはいませんか?

求人を探し、企業について調べ、履歴書を書き…と、一人の力だけで採用を目指すことはとても大変かと思います。

また、支援の手を借りるにも沢山の機関や手法があり、何を基準に選べばいいのか、どれが自分に合っているのか、様々な不安や疑問があることでしょう。

そこで私たちは障害者雇用専門の人材紹介会社やエージェントの利用を提案いたします。

この記事では障害者雇用専門の人材紹介会社やエージェントとはそもそも何なのか、利用についてのメリットや注意点などを分かりやすく紹介していきます。

 

 

 

1. 障害者雇用専門の人材紹介会社やエージェントとは?

障害者雇用専門の人材紹介会社とは、就職や転職を目指す障がい者と、障がい者を雇用したい企業をマッチングするというサービスを提供する会社を指し、そこであなたを始めから採用後までサポートを専属してくれる人をエージェントと言います。

初めに障害者雇用をしたい企業からの求人内容を聞き取り、その後求職者からは職種や求人の条件、ニーズを把握し、求職者にとって一番良い就職先を提案してくれます。

そして一般就労枠ではなく、障害者雇用専門であるため、他の人材紹介会社やエージェントとは異なり、より専門的な支援を受けることができます。

また就職先の提案やマッチングだけでなく、障害者雇用専門の人材紹介会社やエージェントの利用には様々なメリットがあります。

 

2.人材紹介会社を利用するメリット

①利用料がかからない

何と言っても最大のメリットは、利用料がかからないということです。

もちろん企業までの交通費や、書類のコピー代といった最低限の費用はかかりますが、その他これから紹介する数々のメリットを無料で受けられるので、障害者雇用専門の人材紹介会社やエージェントを利用しない手はありません。

本当にお金がかからないのか心配になる方もいらっしゃるかと思いますが、障害者雇用専門の人材紹介会社は、基本的に障がい者を雇用したい企業側から紹介手数料をもらって利益を得ているので、求職者から利用料を取ることはないのでご安心ください。

 

②あなたに合った企業を紹介してもらえる

エージェントはまず、あなたの希望する職種や条件、要望、ニーズだけでなく、あなたが抱える障害や持っているスキルなども詳しく聞き取り、把握していきます。

その後、雇用したい企業の求人とマッチングしていき、あなたにとって一番合った求人情報を提供してくれます。

人材紹介会社を利用せず、自分一人で就職・転職活動をしていているけれども、なかなか上手くいかない理由の一つに、「企業とのミスマッチ」がよく挙げられます。

自分自身のことは理解できても、自分を求めている企業はどこなのか、長続きしそうか、といったところの判断はなかなか難しく、「思っていた職場環境ではなかった」「思っていた人材ではなかった」として、採用されてもすぐに辞めてしまうといったことが障害者雇用ではよく見られます。

そこでエージェントがついていると、企業の求める人材や受入体制、配慮の姿勢といった企業の実態を知り尽くしているため、第三者的に見て両者の要望が合致するところをマッチングすることができます。

事実、一人で就職・転職活動をするよりも、人材紹介会社を利用した方がマッチングしやすく、そして無駄にたくさん応募する必要がないため、時間も有効活用できます。

 

③採用に向けた様々なアドバイスをもらえる

人材紹介会社はこれまで数多くの求職者を企業とつなげてきた知識と経験が積み重なった実績を持っています。

その蓄積された実績を基に、あなた自身を客観的に評価し、履歴書やエントリーシートといった書類の書き方や添削、面接の傾向と対策など、様々なアドバイスを受けることができます。

そうすることで足りない部分や、自分も分かっていなかった強みなどを把握することにもつながります。

また障害者雇用という側面からは、いかに抱える障害について理解していて、それを分かりやすく伝えることができているかも、重要なポイントになります。

自分では当たり前のことも相手には分からないことも多々あるので、そういった点でもエージェントのアドバイスは参考になると言えるでしょう。

 

④企業と直接やりとりすることができる

企業側も求職者と同じく人材紹介会社を利用しています。

そのため人材紹介会社は企業側に対して、直接交渉をしたり、情報提供を受けたり、逆に情報提供をすることもできます。

いくつかに分けて見ていきましょう。

A.直接交渉

個人での就職活動では難しい面接の日程調整や、なかなか交渉しにくい給与や就労条件についても、エージェントがあなたに代わって交渉することができます。

転職活動であれば、今ある仕事をしながら企業とやり取りをして、面接の準備等を進めるには限界があります。それらをエージェントに任せることで、余裕をもった転職活動に望むことが可能になるでしょう。

また面接の際に残業や有休について聞いたら就業意欲がないと見られそうでなかなか聞けないと思うことも、エージェントに相談するとあなたに代わって確認してくれます。

 

B.求人票では分からないことを知れる

本来は求人票を頼りに仕事を探し、就職・転職活動をするものですが、人材紹介会社ではその求人票には記載されていない項目、職場の雰囲気や障害者雇用の内情といった部分まで把握しています。

例えば、

・アクセシビリティに対応しており、職員の理解も得られている

・企業全体の年齢層が若めなので、20代、30代の若手を欲しがっている

・求人票の「短時間勤務可」は「週4日まで」と実は制限がある

・障がい者に対する支援制度が用意されている

エージェントは企業の現場を実際に確認している場合もあるので、気になったことは積極的に相談してみましょう。

 

C.企業へアプローチすることができる

人材紹介会社は企業とやり取りをしているため、紹介をする求職者の情報やアピールポイントなどを伝えることができます。

求職者が採用面接では上手く伝えられなかった事項や、伝わりづらかったアピールポイントを、あなたに代わって企業に伝えてくれます。

特に障害に関する説明や配慮など、自分から伝えることが難しい内容も、人材紹介会社が伝えることで、分かりやすく正確に伝えられます。

 

⑤採用決定後も一定期間サポートを受けられる

就職活動・転職活動は、採用されたら終わりというものではありません。

採用後に仕事が合わなかったとすぐに辞めてしまう方も多くいます。

その対策として、人材紹介会社では採用決定後も、安定的に働けるまでの一定期間、面談や相談、定期的な近況確認などのアフターフォローを行っています。

企業側も人材紹介会社が間に入っているので、安心して採用することができることができます。

 

⑥必要な対応を代わりにやってくれる

就職・転職をするためにはやらなければならないことが数多くあります。

求人を探して、履歴書を書いて、直して、提出して、面接対策をして、面接に行って…。これが採用されるまでずっと続くのです。

就職・転職活動が長期化すればするほど体力が無くなり、判断力もなくなってしまいます。

そこで人材紹介会社を使うことで、様々な対応を任せることができます。

また履歴書の添削、面接対策などのサポートも受けられるため、重要なポイントに絞って時間を使うことができます。

 

3.人材紹介会社を利用する際に気を付けること

人材紹介会社を利用することで、あなたの就職・転職活動に様々なメリットがあることは分かりました。そんな人材紹介会社にも気を付けた方がよいこともあります。

①地方の求人が少なく、転職に弱い

障害者雇用を行っている企業の多くが、東京・大阪・名古屋などの主要都市や首都圏に集中しており、それに伴い人材紹介会社もこれらの地域をカバーしていることがほとんどです。

そのため地方での就職・転職となると、全国展開をしている人材紹介会社を利用するしかないというのが現状です。

地方在住の方で、主要都市や首都圏での障害者雇用を目指している場合は、いずれその地域に引っ越す必要がありますが、エージェントとのやりとりはZoom等を利用して、対応してくれる人材紹介会社もありますので、一度問い合わせてみると良いでしょう。

 

②希望しない求人を無理にすすめるエージェントがいる

人材紹介会社は、企業に紹介した求職者が採用されることで紹介料を得ることができます。そのため利益しか考えていないエージェントは、多く採用者を出すために、あなたに合わない求人をすすめてくることがあります。

もし自分としては合わない・希望していない求人をすすめられたときには、その理由を尋ねてみましょう。

本来であれば明確な理由を答えてくれますが、回答が得られない、怪しい回答などしかしないエージェントは、こういった思惑があることがほとんどです。

 

③人材紹介会社を利用できない場合もある

基本的に就職・転職活動をしている方、考えている方であれば人材紹介会社を利用することができますが、理由によっては利用できない場合もあります。

例えば、

・希望するエリアの求人を持っていない

・希望する職種が明らかに求職者に合っていない

・障害の状態が悪く、医師からの就労の許可が下りていない

といったことが挙げられます。

もし利用できないと人材紹介会社が言われた際には、その理由を尋ね、あなたの考えを見直すか、人材紹介会社を変えるか、といった対応が必要でしょう。

 

4.ハローワークとの違い

就職・転職活動で利用できるサービスの内、1番の代表格は「ハローワーク」と言えるでしょう。

ハローワークは公共職業安定所とも呼ばれ、厚生労働省が運営する雇用サービス機関です。

人材紹介会社と同じく多くの求人を取り扱っており、雇用に向けた相談もすることができます。

それでは人材紹介会社とハローワークの違いは何か、どちらを利用するべきなのか、確認していきましょう。

①求人の質

求人数だけで見るとハローワークが約18,000件、人材紹介会社が約1,300件と、約13倍の差があります。

ただ、ここで注目したいのは「求人の質」についてです。

ハローワークは人材紹介会社と異なり、求職者の雇用機会を増やすという目的から、企業が無料で求人を出すことができます。

そのため採用する気がない企業が出している求人や、過去の募集がそのまま残った求人、いわゆる「カラ求人」も多く、採用に予算をかけられない企業が出している求人も多いです。

しかし人材紹介会社の場合、企業側も利用料を払ってまで雇用したいと考えているため、採用に前向きで、意欲が高く、そして予算を持っている企業の求人ばかりである、ということになります。

 

②非公開求人

非公開求人とは、ハローワークやインターネット上などでも公開されていない、人材紹介会社のみが保有している求人のことで、これらは人材紹介会社を利用しないと、知ることさえできません。

さらに、非公開求人は企業側もより適した人材を雇用することを目的に、人材紹介会社へ提供している求人のため、通常の求人よりも内定が早く、マッチング率も高くなる傾向にあります。

 

③より専門的なサポート

どちらの機関でも障害者雇用に関する相談をすることができ、求職者にとって適した求人を紹介してくれます。

しかし人材紹介会社の場合、エージェントが専属され、そのエージェントが企業と直接やり取りをすることができ、ハローワークに比べてより求職者にあった専門的なサポートを受けることができるという点で違いがあります。

 

5.ESJコンサルティングのサービス

 

6.よくある不安とその答え

ケースその1

就職・転職活動をするか迷っている、決めかねている方も多くいらっしゃいますが、そういった方でも人材紹介会社を利用することができます。

まずは人材紹介会社に、自分が就職・転職活動をした方が良いのかから相談してみると良いでしょう。

今の転職の状況や、どういう想定がされるのかを知るだけでも大丈夫です。

 

ケースその2

人材紹介会社に相談をして、転職活動をすると決めたけれども、様々な企業の求人を探していく中で、今の仕事を継続するという結論にいたっても大丈夫です。

人材紹介会社を利用したからといって、必ず転職をしないといけないわけではなく、それによって違約金なども発生しませんので、まずは安心して相談してみてください。

 

ケースその3

人材紹介会社の利用に年齢制限はなく、若手から中高年、シニア世代まで利用することができます。

また障害者雇用においては、一般就労枠に比べて採用される年齢層も高くなる傾向にあります。

もちろん中高年以上の就職・転職が容易とは言いませんが、きちんと準備をすれば採用される可能性は十分にあると言えます。

 

7.まとめ

障害者専門の人材紹介会社について、メリットや注意点などを見てきました。

障害者雇用における就職・転職活動は一人で行うよりも、人材紹介会社を利用した方が、あなたに適した企業に出会えるということが分かっていただけたかと思います。

人材紹介会社を利用する際の注意点だけ把握しておけば、あなたの就職・転職活動の不利益になることはないので、少しでも就職・転職を考えたことのある方は、一度相談してみてはいかがでしょう。

今のあなたの仕事や障害などの状況から、あなたにとって一番良い働き方を見つけることができるはずです。

是非、あなたからのご相談をお待ちしております。

 

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