医師である養父を手伝って薬師として花街で働く少女・猫猫は、人攫いによって後宮に下女として売られてしまう。
年季が明けるまで目立たぬように勤めるつもりだったが、皇子の衰弱事件の謎を解いてしまったことから美形の宦官である壬氏の目に留まり、様々な事件の解決を手伝わされることとなる。
やがて発生した寵姫の失踪事件は、猫猫を巻き込み国家転覆計画に広がっていく。
そして、明らかになる壬氏の正体。二人の関係は微妙に変化していく。
医師である養父を手伝って薬師として花街で働く少女・猫猫は、人攫いによって後宮に下女として売られてしまう。
年季が明けるまで目立たぬように勤めるつもりだったが、皇子の衰弱事件の謎を解いてしまったことから美形の宦官である壬氏の目に留まり、様々な事件の解決を手伝わされることとなる。
やがて発生した寵姫の失踪事件は、猫猫を巻き込み国家転覆計画に広がっていく。
そして、明らかになる壬氏の正体。二人の関係は微妙に変化していく。
類は突如出現した「巨人」により滅亡の淵に立たされた。生き残った人類は「ウォール・マリア」、「ウォール・ローゼ」、「ウォール・シーナ」という巨大な三重の城壁(甕城)の内側に生活圏を確保することで100年の間、辛うじてその命脈を保っていた。
シガンシナ陥落(1巻)
ウォール・マリア南端より突出したシガンシナ区で生活する少年エレン・イェーガーは、医者の父グリシャと母カルラ、そしてイェーガー家に引き取られた幼馴染ミカサ・アッカーマンと一緒に暮らしていた。
壁の外の世界に憧れるエレンは、壁外調査へ出られる調査兵団への入団を希望していた。
壁外調査は多数の死亡者を出すことから、カルラやミカサには入団を反対されるが、それでもエレンは幼馴染のアルミン・アルレルトと壁外への夢を語り合うのだった。
エレンが10歳となった845年。
突如現れた、壁を超える巨体を持つ「超大型巨人」によってシガンシナ区の扉が破られ、巨人の群れが壁内に侵入する。
全身が堅い外皮に覆われた「鎧の巨人」によって遮断不能となったウォール・マリアは放棄され、人類の活動領域はウォール・ローゼまで後退することになった。
目前で母カルラを巨人の一体に捕食され、故郷、夢、全てを奪われたエレンは巨人の駆逐を決意し、ミカサ、アルミンと共に第104期訓練兵団に入団する。
シガンシナ区陥落から5年、訓練兵団入団から3年後の850年。全課程を修了し、トロスト区の固定砲の整備を行っていたエレンの前に「超大型巨人」が現れる。
再び蹴破られた扉から無数の巨人が侵入、トロスト区は混乱状態となる。
運悪く、対巨人戦に慣れた調査兵団は壁外調査のため不在であり、トロスト区の駐屯兵団と104期訓練兵団の卒業生が合同で巨人討伐を開始する。
エレンはアルミンと同じ班になるが他の班員は全滅し、自身もアルミンの身代わりとなって巨人に捕食されてしまう。
トロスト防衛・奪還戦(2〜3巻)
アルミンは他の104期生達と合流し、そこへ避難口でのトラブルを解決したミカサが駆けつける。
アルミンから、エレンを含む班員が全滅したことを聞かされた104期生達は動揺する。
ミカサはその中で一人平静を装い、仲間たちに檄を飛ばして巨人に立ち向かうが、エレンを失ったショックから冷静さを欠き、窮地に陥る。
それでもエレンへの思いを支えに立ち上がった彼女の前に「巨人を殺す巨人」が現れる。
「巨人を殺す巨人」を利用したアルミンの作戦により、104期生達は力を合わせて安全地帯への脱出を果たす。一方「巨人を殺す巨人」は戦いの末に力尽き倒れるが、蒸発していくそのうなじから体を引きはがすようにして現れたのは、捕食され死亡したはずのエレンだった。
エレンはの存在に恐怖した駐屯兵団により、彼をかばうアルミン、ミカサもろとも抹殺されようとしていた。
しかし、兵団の説得に当たったアルミンの弁論がピクシス指令の関心を引いたことで救命される。
ピクシス指令は、エレンの力で大岩を運び、破壊された扉を塞ぐというアルミンの発想を採用し、全軍にエレンの支援を命令する。
ところが全軍の期待を負って巨人化したエレンは暴走し、意識を失い倒れこんでしまった。
過去と決意(4巻)
アルミンの呼びかけで意識を取り戻したエレンは、彼を援護した兵団から多大な犠牲を出しながらも扉を塞ぐことに成功する。
残った巨人たちも急遽駆けつけた調査兵団と駐屯兵団工兵部によりせん滅され、人類は初めて巨人の侵入を阻止、ウォール・ローゼは死守された。
物語は、104期訓練兵団時代の回想へと移る。
憲兵団を志望するジャンとエレンの対立や、姿勢制御訓練に失敗し続けるエレンとそんな彼に助言を送るライナー、ベルトルトとの交流、アニとの対人格闘訓練の様子などが語られる。
最後にマルコとジャンの会話のシーンが描かれた後、時系列はトロスト区奪還直後に戻る。
同期生たちから理想の指揮官として慕われ、自分の資質を見出してくれたマルコの遺体を確認したジャンは、調査兵団への志願を決意する。
そのころエレンは憲兵団により地下牢で監禁されていたが、そこへ調査兵団団長のエルヴィン・スミスが訪れる。
第57回壁外調査(5〜7巻)
エレンは調査兵団に配属され、監視と警護のために特別作戦班(通称リヴァイ班)に編入される。
時期を同じくして同期の配属も決定し、ミカサ、アルミン、ライナー、ベルトルト、ジャン、コニー、サシャ、クリスタ、ユミルらが調査兵団に入団する。
調査兵団分隊長のハンジ・ゾエはトロスト区で生きたまま捕獲された2体の巨人の研究を続け、僅かながら成果が現れつつあった。
しかし、2体の巨人は何者かにより殺害されてしまう。
巨人を利する間者の存在が疑われる中、エルヴィンは第57回壁外調査を強行する。
エレンは何時とも知れず失踪した父グリシャから言いのこされた「自宅の地下室」を目指そうとする。
だが、調査出発からほどなくして出現した「女型の巨人」に調査兵団は蹂躙される。
調査兵団は女型を一度は捕獲したが、結果として作戦は失敗に終わり、兵団は撤退を余儀なくされる。
エルヴィンは作戦失敗の責を問われて査問を受けることになり、エレンの身柄は憲兵団へ引き渡されることが決定する。
ストヘス区急襲(8巻)
物語は壁内、憲兵団内部から始まる。強い正義感を持つマルロは腐敗した憲兵団を立て直すという理想を語る。ヒッチはそれを笑うが、アニから欲に弱いのが普通の人間であると指摘されたことで、変わるべきは腐敗を誘発する組織の仕組みではないかと考え直す。
調査兵団は憲兵団の警備の甘さを利用してエレンを護送馬車から脱出させ、さらに間者の捕縛をもくろむ。
アルミンの作戦により誘い出された疑惑の人物はアニであった。
追い詰められたアニは女型の巨人となって脱出を図るが、巨人化したエレンにより阻まれ、硬化能力によって作り出した水晶体に自らを封じる。
女型が崩した壁からは、大型巨人が顔をのぞかせていた。驚愕するハンジ達の前に壁を信仰する「ウォール教」のニック司祭が現れ、巨人に日光を当てないよう進言する。
ウォール・ローゼ内地(9巻)
「女型の巨人」の捕獲作戦に従事したエレン、アルミン、ミカサ、ジャンの4人を除く調査兵団の104期生たちは敵との共謀を疑われ、兵装を解除された状態で軟禁されていた。
しかし、壁内であるにもかかわらず、突然複数の巨人が出現するという緊急事態が発生し、104期生達は装備を与えられないまま、住民の避難誘導に駆り出される。
サシャとコニーはそれぞれの故郷が近場だったため、案内役を務めることになった。
ミケ分隊長は単騎での時間稼ぎを引き受けるが、体が無数の毛で覆われた「獣の巨人」に翻弄される。
獣の巨人は他の巨人に命令して意のままに操るという未知の能力を見せ、さらに立体起動装置に興味を示して奪い取ると、ミケを残りの巨人たちに捕食させた。
故郷の村に戻ったサシャは、民家の中で巨人に捕食されている女性を発見し、その娘らしき少女を保護、かろうじて手に入った弓矢で窮地を免れ、少女の知らせで駆けつけた父親と再会する。
一方、同じく故郷へと駆け戻ったコニーは、破壊され無人となった集落を見て落胆するが、そこに取り残されていた巨人に母の面影を見出す。
ハンジ達と行動を共にしていたニック司祭は、壁の秘密を話す決定権を持つ人物の存在としてクリスタの名を挙げる。
ウトガルド城の戦い(10巻)
コニーたちの一行はウトガルド城の廃墟で休息をとるが、そこにも巨人たちが現れる。
装備のない104期生を守ってベテラン兵士たちは全滅、全員の命が危機に瀕する中、ユミルは「胸を張って生きろ」とクリスタを励ますと巨人化し、巨人の群れに立ち向かった。
多勢に無勢のユミルだったが、危ういところへハンジ達が駆けつけた。
クリスタはかねてからの約束として、ヒストリアという本名をユミルに打ち明ける。
夜通しの索敵にも関わらず、ウォール・ローゼに巨人が侵入できる穴は見つからなかった。
104期生達が壁上で待機している最中、ライナーはエレンに突然「自分が鎧の巨人で、ベルトルトが超大型巨人だ」と告白し、自分たちの故郷への同行を求める。
エレン奪還戦(11〜12巻)
ライナーたちの裏切りに激昂したエレンは巨人化して抵抗するが、激戦の末に敗北しユミルと共に連れ去られてしまう。
エルヴィン率いる調査兵団は、合流した憲兵団・駐屯兵団と共にハンジが逃亡先と推理した巨大樹の森へ、エレンの奪還に向かう。
ライナーは壁の破壊を目的とする「戦士」と調査兵団の「兵士」との二重生活に耐えられず、精神に異常をきたしていた。
裏の事情を知るユミルは、獣の巨人が巨人発生の元凶であり、その目的は威力偵察だと指摘する。
捨て身の作戦により、調査兵団はライナーたちの逃亡を阻止、エレンを奪回して撤退を開始する。
王政(13-17巻)
ハンジは壁内に出現した巨人について、その正体はコニーの故郷ラガコ村の住人が変化したものと推定。
また、巨人の弱点であるうなじ部分「縦1メートル横10センチメートル」が、人間の脳から脊髄にかけての大きさに相当することを指摘する。
調査兵団が隠された謎に近づくほど中央からの圧力は重くなり、ニック司祭が拷問の末に暗殺されるなど、事態は闇を深めていく。
ウォール・マリア奪還に向け、エレンが持つ巨人の力に期待がかかる。
リヴァイは「エレンには死にもの狂いになれる環境が相応しい」として、生き残った104期生の中からミカサ、アルミン、ジャン、コニー、サシャ、クリスタを新生リヴァイ班に加える。
新生リヴァイ班は憲兵の目を逃れるため山奥へ身を隠し、エレンの巨人化実験を進めていく。
そんな中、クリスタは真の王家であるレイス家の末裔「ヒストリア」としての凄惨な過去を語った。
調査兵団は偽りの王家を擁する現政権によるプロパガンダや、その状況を利用しようとしたケニー・アッカーマンの一派により追い詰められるが、数々の苦難を辛くも打ち破る。
夢破れ重傷を負ったケニーは、巨人化の薬と注射器が入った箱をリヴァイに託して死亡する。
父との対決を経て自分自身を確立したヒストリアは自ら身分を公表し、調査兵団は彼女を真の王として擁立、前政権の中枢を粛正する。
ウォール・マリア最終奪還作戦(18-21巻)
ヒストリアが女王となった新政権のもと、憲兵からの圧力がなくなったことで技術革新が進み、新兵器「雷槍」が発明される。
またエレンの硬質化能力の研究が進んだことで、ウォール・マリアの壁を塞ぐ手段が解決されたほか、半自動で巨人を処分する機器も開発された。
マルロやフロックら、憲兵団や駐屯兵団からの移籍組を加えた調査兵団は、ウォール・マリアの奪還を目標とし、またエレンの生家の地下室を目指してシガンシナ区へ進撃を開始する。
しかし、シガンシナ区では「獣の巨人」の正体であるジーク戦士長がライナーとベルトルトを従えて待ちかまえていた。
調査兵団はシガンシナ区に到着し、エレンの硬質化能力によって破られた扉の封鎖に成功するが、壁内に潜んでいたライナーが「鎧の巨人」と化すと同時にシガンシナ区郊外(ウォール・マリア内側)に「獣の巨人」率いる多数の巨人が出現。
挟撃を受ける形となった調査兵団は、内門側で「獣の巨人」を防ぐリヴァイ、エルヴィンの隊とシガンシナ区内で「鎧の巨人」を倒すハンジ班と104期生に分かれて戦闘を開始する。
圧倒的な力を発揮する獣の巨人に対し、エルヴィンは自らと新兵たちを囮にした奇襲作戦を実行する。
獣の巨人はリヴァイによって打ち取られたが、本体であるジークは車力の巨人に救出される。
鎧の巨人も雷槍により倒されるが、ライナーもまた車力の巨人によって撤退する。
超大型巨人はアルミンの捨て身の陽動作戦により、エレンの手で討伐された。
奇跡的に生き残っていたフロックにより運ばれてきたエルヴィンとアルミン、巨人化薬で救命できるのは瀕死の二人のうち一人のみであり、それぞれの感情が交錯するが、判断を任されていたリヴァイの選択によりアルミンに注射が打たれる。
巨人化したアルミンは捕虜となったベルトルトを捕食、超大型巨人の能力を継承した。
世界の真相(21-22巻)
調査兵団は団長であるエルヴィンをはじめとする大多数の兵士を失いながらも、シガンシナ区を奪回しエレンの生家へ到達。地下室でグリシャの手記を入手した。
生還者への勲章授与式を初めとするウォール・マリア奪還後の事後処理の間に、グリシャの遺した手記が紐解かれ、壁の外にも人類が存在し、より進んだ文明が繁栄していることなど、驚愕の事実が明かされる。その最中、エレンは「座標」を通じ、徐々にグリシャを初めとする過去の人物の記憶と交感するようになっていく。
調査兵団は巨人の正体が壁内人類と同じ祖先をもつ「ユミルの民」であり、他の人類からは「悪魔の民族」と呼ばれていること、100年前にパラディ島に逃れ、壁を築いた王により記憶を改ざんされていたこと、島の資源を狙う侵攻計画に晒されていることを公表する。
トロスト区襲撃から1年、1度目の「超大型巨人」襲来から6年が経過するころ、パラディ島から巨人はほぼ一掃され、調査兵団はエレンたちが幼い日に憧れた海に到達する。
アルミンたちは感激に浸るが、エレンは一人海の向こうの敵を見据えていた。
マーレ(23-26巻)
舞台は一旦マーレ国へと移り、マーレ国側から見た歴史や外交問題、マーレ国内のエルディア人を巡る事情が説明され、ライナー達の過去が語られる。
シガンシナ区の戦いから4年が経った854年、ライナー達による「始祖」奪還作戦の失敗を切っ掛けに開戦した中東連合国との戦争が終結する。
勝利したマーレであったが、巨人戦力の優位性は近代兵器の発達により失われつつあることが露呈し、巨人兵器となるエルディア人を取り巻く状況は悪化する一方であった。
エルディア人戦士隊を率いるジークは、巨人戦力の統制を絶対的な物とする名目の元、改めて「始祖」奪還を軍上層部に提言する。
収容区に帰還したエルディア人部隊がつかの間の休息を得ている頃、戦士候補生のファルコは入院している負傷兵のクルーガーと次第に親しくなっていく。
そのころ、かつて巨人大戦終結の鍵となり、今はマーレ政府のフィクサーとして君臨するタイバー家の当主ヴィリー・タイバーは、パラディ島に宣戦布告する為に全世界へ向けた演説を行おうとしていた。
演説が始まる中、ファルコはライナーをクルーガーに引き合わせる。クルーガーの正体は海を越えて潜入したエレンであった。
タイバーがパラディ島に宣戦布告した直後、エレンはその場で巨人化してレベリオを襲撃する。
パラディ島勢力も加わり、戦乱の中でジークは行方不明となり、エレンは戦槌の巨人の力を継承する。
戦士候補生のガビは「パラディ島の悪魔」に故郷を蹂躙され、友人や仲間を殺されて激怒する。
復讐心に燃えるガビはファルコと共に飛行船に潜入し、サシャを殺害する。
パラディの戦い(27〜29巻)
捕虜として監禁されていたガビとファルコは脱走した直後、サシャがかつて救った少女、カヤと出会い、サシャの父が経営するブラウス厩舎の世話になる。
ガビはカヤとの対話を経て、マーレでの教育により植え付けられてきた思想が揺らぎ始めていた。
マーレからの帰還後、調査兵団はジークを巨大樹の森へ隔離し、エレンを地下牢へ拘束する。
104期生の間ではエレンに対する信頼が揺らぎ始めていた。
一方、フロックたちがイェーガー派として勢力を確立し、エレンを擁護するとともに彼の開放を兵団に要求する。
そして彼らの工作により、かつての協力者たちも現体制への不信を抱き始め、ハンジはその対応に悩む。
そんな折、ヒィズル国からキヨミたちがパラディ島の資源を求めて訪れるが、商談を進める中でパラディ島が政治バランスの錘として孤立させられていることが明らかとなる。
危機感を抱いた兵団は、巨人の大群による「地鳴らし」を世界に対する抑止力とし、ヒストリアが産む子供を後継者にして巨人の能力を継がせようと目論む。
その裏では、ジークとその信奉者であるイェレナたちによって「エルディア人安楽死計画」が進行していた。
様々な疑念や思惑が交錯する中、エレンは地下牢から逃亡し、ジークは監視を抜け出してエレンとの接触を図ろうとする。
さらに、潜入していたピークたちの工作によって始祖の能力を狙うマーレ軍の攻撃が開始され、シガンシナ区は混戦状態となる。
高華王国(こうかおうこく)の王女ヨナは珍しい赤い癖毛と恋愛ぐらいしか悩みのない、気は強くとも無知でか弱い姫君だった。
優しい父王や護衛達に庇護され、大切に、そして甘やかされて育った。
専属護衛のハク、従兄であるスウォン、ヨナの3人は幼馴染で、中でもスウォンには長年恋心を抱いていたが、父王には反対されていた。
16歳の誕生日に、スウォンから赤毛に似合う美しい簪を贈られ、スウォンに対する想いを諦められないと改めて気付いたヨナ。
説得のため父の寝所を訪れた彼女が目にしたのは、すでに事切れた父王と、剣を父の血で赤く染めたスウォンの姿であった。
スウォンは実は王位簒奪に向けて以前から暗躍していたのだ。
自らも命を狙われたヨナは、幼馴染のハクに助けられ、命からがら城の外へと逃げ延びた。
ハクの故郷である、風の部族の「風牙の都」に身を寄せたヨナは、人々の温かな振る舞いに活力を取り戻す。
しかし、自分の存在が人々を争いに巻き込むと悟ったヨナは、ハクと共に旅立ちの決心をする。
ムンドクの助言に従い、過去に城から追放された神官を探すことにした2人。
途中、火の部族からの追手に対し、ハクに守られることしかできなかったヨナは「神に問う前に自分に問うことがあるはずだ」と剣を取り、長い赤毛を切り捨て、自らも戦う覚悟を決める。
絶壁から落ちた2人は、通りすがりの少年ユンに拾われ、奇跡的に生き延びた。
そして、2人を拾ったユンは、神官イクスの同居人であった。
偶然の重なりから遂に神官と出会ったヨナは、神官から神託を授けられた。
――闇落つる大地 龍の血により再び蘇らん 古の盟約に従い 四龍集結せん時 遂に赤き龍 暁より還り給う――
偶然の域を超えた度重なる奇跡は最早天命であり、ヨナがただ穏やかに生きていくことは出来ないことを示唆する神官イクス。
この神託を建国神話になぞらえたものであると理解したハク・ヨナは、謎めいたそれに賭け、ユンと共に「四龍の戦士」を捜す旅に出ることとなる。