異能者の家系である斎森家の長女として生まれた斎森美世は、異能を持たないがゆえに虐げられ、使用人同然の扱いを受けながら日々を過ごしてきた。
あるとき異母妹の香耶が婚約したことを機に、美世は冷酷無慈悲と噂される久堂家の当主久堂清霞のもとへ嫁ぐことになる。
自己評価の低い美世は久堂家での暮らしの中で清霞が冷酷な人物でないことに気付いていき、清霞も美世がこれまでの婚約者候補とは違うことから関心を持つようになり、2人は次第に心を通わせていく。
異能者の家系である斎森家の長女として生まれた斎森美世は、異能を持たないがゆえに虐げられ、使用人同然の扱いを受けながら日々を過ごしてきた。
あるとき異母妹の香耶が婚約したことを機に、美世は冷酷無慈悲と噂される久堂家の当主久堂清霞のもとへ嫁ぐことになる。
自己評価の低い美世は久堂家での暮らしの中で清霞が冷酷な人物でないことに気付いていき、清霞も美世がこれまでの婚約者候補とは違うことから関心を持つようになり、2人は次第に心を通わせていく。
東西の間に鉄のカーテンが下りて十余年、隣り合う東国(オスタニア)と西国(ウェスタリス)の間には仮初の平和が成り立っていた。
西国から東国に送られた凄腕スパイ・黄昏(たそがれ)は、東国の政治家ドノバン・デズモンドと接触するため、偽装家族を作ってデズモンドの息子が通う名門イーデン校に養子を入学させる任務オペレーション〈梟〉(ストリクス)を命じられる。
黄昏は精神科医ロイド・フォージャーを名乗り、養子を探して孤児院で他人の心を読める少女アーニャと出会う。
アーニャはロイドの心を読んで賢いふりをしたため、難関イーデン校に合格できると考えたロイドは彼女を養子にする。
実はそれほど賢くないアーニャにロイドは四苦八苦させられるが、なんとか筆記試験に合格。
しかし次の面接試験に「両親」揃って来るよう指示されたため、ロイドは急いで妻役の女性を探すことになる。
その矢先、二人はヨル・ブライアという女性と出会う。
彼女は公務員をする傍らいばら姫のコードネームで密かに殺し屋をしていたが、婚期の遅れを周囲に揶揄され、他人の注目を避けるために形式上の恋人を探していた。
心を読む能力によってヨルが殺し屋であることを知ったアーニャは、好奇心からヨルが母親になってくれるよう仕向ける。
恋人役を探していたヨルと、妻役を捜していたロイド、そして「わくわく」を求めるアーニャの利害が一致し、3人は互いに素性を隠しつつ、即席の家族としての生活をスタートさせる。
高校生の夏目貴志は、幼いころから普通の人には見えない妖(あやかし、妖怪)の姿を見たり、声を聴くことのできる能力を持っていた。
両親を亡くした貴志は、その能力のため「うそつき」「薄気味悪い」と言われ、父方の親戚を転々としていたが、遠縁の藤原滋・塔子夫妻に引き取られる。
貴志は厄介者の自分を引き取った藤原夫妻の愛情に報いるため、自分の能力を隠しとおすと決めていた。
ある日、「名前を返せ」と言う妖に襲われた貴志は、逃げる途中祠に封じられた妖怪斑(まだら)の封印を解いてしまう。
貴志を見た斑は「夏目レイコじゃないか」と尋ねる。
レイコは貴志の母方の祖母だった。
貴志はレイコの数少ない遺品の中から「友人帳」を見つける。
友人帳は貴志と同様に妖が見え、周囲から孤立していたレイコが妖怪たちと勝負し、負かした結果、奪った名を集めた契約書の束だった。
やがて、友人帳は「多くの妖を従え、使役出来る宝物」として妖たちの間に噂として広まっていた。
斑は貴志から友人帳を奪おうとするが、貴志は斑と「俺が死んだら友人帳はお前にやる」という約束をし、かわりに斑は貴志の用心棒となる。
依り代である招き猫と強く結びついてしまった斑は普通の人間には「頭の大きな猫」に見えるためニャンコ先生と呼ばれるようになる。
こうして、貴志とニャンコ先生は友人帳から名を取り戻そうとする者、友人帳を奪おうとする者、希有な存在である貴志を喰らおうとする者、夏目レイコの復活を知って訪ねてきた者、相談事を抱えてきた者など様々な妖怪たちと関わりを持つことになる。
レイコと妖怪たちとの繋がりは力任せな主従関係といった単純なものではなく、人から避けられ、人を避けて生きたレイコとそんなレイコを見かねた妖怪たちとの想い出の数々でもあった。
貴志はレイコとの唯一の繋がりであり、名を縛られた妖たちにとっては命も同然の友人帳を大切に扱うようになる。
また、様々な出来事を通じて妖たちとの出会いと別れを繰り返し、彼らが抱えた事情や想いを知ってゆく。
高校では北本や西村という友人が出来る。
また転校生で僧侶の息子田沼要、好事家の祖父から妖に関する秘術を受け継いだ少女多軌透と知り合い友達になる。
二人は北本や西村と違い貴志の抱える秘密と事情を知って協力を申し出てくれる。
だが、妖の存在は感知できても見ることが出来ず身体的に悪影響を受けやすい要、魔法陣により限定的に妖の姿を見ることが出来てもそれがために命に関わるトラブルに見舞われた透を巻き込むまいとして貴志は二人にも言えない秘密を抱えることになる。
また、貴志は「式」(式神)を使役し、妖に纏わる怪異現象を請け負う「祓い屋」でありイケメン俳優でもある名取周一と知り合う。
体表にイモリの妖怪が這い回る周一は貴志と同様に妖怪が見えることから普通の人々から距離を置き、妖を憎んでいた。
同じ悩みを抱えた貴志に周一は好意的に振る舞い、妖祓いの手伝いをさせるようになる。
だが、貴志は信頼出来る周一にも友人帳の存在だけは教えることが出来なかった。
周一と関わるうち、貴志は祓い屋の大家「的場家」の現当主的場静司とも知り合う。
ときに暴力的かつ強引な手段で妖たちを従え、祓う静司たち的場一門を貴志は警戒する。
だが、静司は式を素手で撃退するほど強力な妖力を持つ貴志に目をつける。
レイコと同じく普通の人々と異なる力と理解されない孤独、天涯孤独の境遇を味わいながらもレイコが得られなかった「大切な人たちとの繋がり」を得た貴志は藤原夫妻や友人達といった「大切なもの」を守るため、ニャンコ先生と共に日々奮闘する。