Re:ゼロから始める異世界生活 Memory Snow、 七つの美徳 | アニメの撮影よもやま話

アニメの撮影よもやま話

フィルム時代のアニメの撮影からデジタル変換期をへて現在に至るまでの撮影回顧録

 

(2018) Re:ゼロから始める異世界生活 Memory Snow

 『Re:ゼロから始める異世界生活』(リ・ゼロからはじめるいせかいせいかつ)は、長月達平先生による日本のライトノベル。

 略称は「リゼロ」。ここで取り上げるのは『OVA1』です。

 『Memory Snow』 は、時系列的に言うと、1期の11話と12話の間になります。新作エピソードで、本編に直接関係のない平和なストーリーでした。68分。

 しかし、撮影的に言うとスケジュールがかなり厳しい感じで、撮影クレジットで23人も表示されていました!!(爆) この後で制作された、同作品の『氷結の絆』の撮影クレジットが6人なので、そうせざるをえなかった厳しいスケジュール状況が伺えますね。(-_-;)

 私は、この時はまだメインスタッフではありませんでしたので、助っ人的に参加したと思います。

 

(2018) 七つの美徳

 2017年4~7月に放送されたテレビアニメ「Sin 七つの大罪」の原作「七つの大罪」の流れをくむアニメです。「七つの美徳」は、「七つの大罪」と同じく、キャラクターデザインをNiθ氏が担当しました。○ビージャパンが展開中のセクシーコンテンツ。

 地獄の悪魔たちが推進する「七つの大罪」に対抗するべく、天界によって遣(つか)わされた7人のポンコツ天使たちが、「七つの美徳」を備えた救世主(メシア)候補の前に降臨します。

 魔王ルシファーをライバル視するリーダー(天使長)で、熱い魂を持つ「忠義の天使」ミカエル、いつもは冷静だが、実は短気な「忍耐の天使」ウリエル、人間が罪を犯さないよう監視する役目を担うが、他人にも自分にも甘い「慈悲の天使」サリエル、うっかり者の発明家「勤勉の天使」サンダルフォン、お人好しだが、注射器を持つと人が変わる治療マニア「博愛の天使」メタトロン、頼りになるギャル風ムードメーカー「節制の天使」ラファエル、天使の風紀委員を自称するが、露出度の高い衣装を着ている「純潔の天使」ガブリエルという個性的な7人のメインキャラクターが登場しました。

 この作品はそんなに参加したおぼえが無かったのですが、クレジットには、なぜか、ほぼ表示されていたようです。…うーん、大人の事情かな?(爆)

 

 

【アニメ撮影よもやま話】

 

・レイアウト用紙についてのお話。

 アニメーションは、いろいろな工程を経て作られています。絵コンテからレイアウトが作成され、作画や背景が作られ、それが撮影されて絵が完成するわけです。

 このレイアウトから撮影までの伝達情報として、重要なのが『フレームが記入されたレイアウト用紙』なのですが、まれにこのレイアウト用紙のデータが無かったり、あってもペイント素材とサイズが違ったりする場合があるのです。(-_-;)

 デジタル創世記の頃は、作画用紙のタップ穴の部分もスキャンして、コレを基準に撮影位置を決めたりするというシステムもあったようですが、そもそも、レイアウト用紙=ペイント素材ならわざわざタップ位置を合せなくても、縦と横の位置を合せるだけで済むので、タップ穴までスキャンすることは無くなってきました。

 しかし、タップ穴も無く、レイアウトが無い場合は、どうなるのでしょうか? (作品によっては、作画やレイアウト用紙が入った『カット袋』が撮影にまで流れて来るので、その場合は、正確な撮影フレームを決める為、撮影でレイアウト用紙をスキャンする場合もあります。)

 タップ穴も無く、レイアウトが無いカットについての対応は、その時の状況にもよりますが、スケジュールなどが厳しい場合などには、絵コンテなどを参照しながら、目分量でアバウトに撮影するしかありません。本当に不本意ですが…。(-_-;)

 同じように、レイアウト用紙=ペイント素材じゃない素材も、レイアウトの位置が信用できないわけですから、使えない物と思って下さい。

 実際に画面には映らないレイアウト用紙ですが、撮影にとっては、とっても重要なんです。忘れたりしないで、ちゃんと同サイズでスキャンして下さるようお願いいたします。m(__)m