伝達・印象
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「根拠」のパワーを高める

論理展開においては、演繹法でも帰納法でも、自分のメッセージに対して
その根拠となる部分(理由)が如何に「確からしいか?」が重要になります。

根拠がファクト(事実)で固められていれば、それだけ説得力は高まります。

そういう意味でも、ピラミッドストラクチャーのところでも書きましたが、
ファクト(事実)とメッセージ(意見)を明確に意識して使い分けることが重要です。


例えば、目の前に「ちょうど半分まで水が入ったコップ」があるとします。
ファクトとは、「コップに半分の水がある」ということだけです。
しかし、人はコミュニケーションに置いて僅かな表現の違いでメッセージを込めています。

「半分『も』水が入ったコップがある」
この表現で発言者は「水が多い」という心理表現をしています。
一方で、
「半分『しか』水が入っていないコップがある」
という表現では、「水は少ない」という心理表現になります。

この様に、ある事象、事実もちょっとした表現の違いでメッセージ化されてしまいます。
これが、会話の中とは違って資料上での表現になると、
根拠が意図的に少しずつ捻じ曲げられてしまい、その結果、積み上げられた結論に対して
疑問を持つ結果になる場合もあります。

この様な考え方からすると、ファクトとは「誰が見てもそのとおりと思えること」です。
そして、メッセージとは、発言者の解釈が加わった結果ということになります。


論理展開をする上では、ファクトは「有力な根拠」となりえます。
しかし、メッセージ化された状態を根拠としてしまうと、
見方を変えれば、そこから様々な解釈ができるために、根拠としての有効性が弱まってしまうんです。


もちろん、普段のコミュニケーションにおいては、そこまで意識する必要はありませんが、
企画書を作成したり、事業計画を作ったりする様なシーンでは、
できるだけ説得力を高めるためにも、
根拠としてはだれもが「そうだよね」と思える状態を積み上げて行く方が有効です。

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