アマゾンでふと発見して購入した一冊。
竹中平蔵さんの監修のもと、
ハーバード・MIT(マサチューセッツ工科大学)の日本人卒業生らが
集まって訳したというもの。
※ちなみに、こういうボランティア精神、いいですね♪
「最前線の」とあるように、
そんじょそこらのリーダーシップについて取り扱っているわけではなく、
国家レベルの政治・経済といったものを推し進めていくリーダーシップを
想定して書かれている。
だからこそ、
「リーダーシップは危険である」という主張につながる。
変革を推進しようとすれば、従来から慣れ親しんできた慣習や仕組み、
さらにはこれまで正しいと信じてきた価値観をも覆す必要に迫られる。
それらをすべて取っ払って、まだ見ぬ世界に突き進むことができるか?
人々がどれだけ抵抗し、リーダーを引きずり降ろそうとか、
最悪の場合に、リーダーを闇に葬り去ろうとした場合にでも、
その場を切り抜け、改革を進めていくことができるか?
リーダーには、その手腕が問われる。
ということで、
そういった難しい局面を切り抜け、
未来を切り開いていくにはどうしたらいいか?ということが
本書のテーマとなっている。
壮大なスケールのお話で、
すぐに自分にあてはめられるものではないけれども、
言わんとしていることは、わかる。
面白かったのは、
「危険の核心にあるのは喪失」ということ。
分かりやすい一例として、
BF・夫から家庭内暴力を受けている女性の取材において、
「どうしてそんな男と別れないのですか?」の問いに対して、
「彼は、酒を飲むとあんな風になるけれど、酔っていないときには
私をとても愛してくれているんです。彼ほど私を愛してくれる人には
会ったことがないんです。どうして今から一人になれるでしょう?」
と答えたというエピソードが挙げられているが、
大きな問題があっても、目の前にある確実なものを手放し、
その変化の先にある不確実なものを掴みにいくことは難しく、
しかも、そういった過去の背後にある価値観や人々との関係性は、
「自己のアイデンティティの一部」で、
それらを変えることは「自分が何者か?」の定義を変えることになる。
だから、人々は変化を恐れ、抵抗するのだという。
もう、このことがあまりに印象的で、
黄色いマーカーでいっぱい本を塗ってしまった(笑)
人が変化を恐れる、その仕組みが少しわかった気がして。
どんな自己認識であれ、それらは私たちを構成するものの一つで、
それを失うことへの恐れが、変化・変革を拒否する動きとなる。
これは何も世界レベルの話ではなく、日常によくあること。
「頭ではその方がいいと分かってるんだけど・・・」
「こういうことにチャレンジしてみたいと思ってるんだけど・・・」と
思い切って新しい世界に飛び込むことを躊躇したり、
自分を変えることに抵抗してしまうことが、よくあるはず。
なるほどなぁ。
やっぱり物事の裏にあるのは、「人間の心理」。
ロジックだけでは、動いていかない。
