ヴェルファイア野郎にとってこの展開は大誤算だったのでしょう。
適当に停めて、知らぬ存ぜぬで帰っても何も言われないだろう。
それくらいに思っていたのだと思います。
また、仮に何か文句を言われたとしても、逆ギレする事で何とでもなる。
そんな程度にしか考えてなかったのではないでしょうか?
しかしまさか、車を出せないように他の車で塞がれているとは・・・
しかも店員が自分以上にキレてくるとは・・・
ちなみにこの岩清水店長。
元々は本社で営業本部長をされていた方で、現場の各スタッフからは大変大変恐れられていた方でした。
ワタクシも何度か怒鳴られたことがあり、毎月の店長会議は恐怖でしかなかったですね。
まぁそんな方を相手に、筋の通らないことでキレさせているのですから、こうなっている事も当然と言えば当然なのですが、ヴェルファイア野郎にとっては全く予想だにせぬ事ですもんね。
戸惑うのは仕方がないでしょう。
「コインパーキング代と同じくらいは払え」
そう言われたヴェルファイア野郎。
さすがに外まで出て、コインパーキングの料金表を見るのは邪魔くさいと感じたのか、次長から聞き出そうとします。
ヴェルファイア野郎(以下ヴェ):「なぁ、この辺りって幾らくらいやねん?」
見山次長(以下見):「結構しますよ。1時間で1000円くらいじゃないですか?」
ヴェ:「1時間1000円?ぼったくり過ぎやろ?」
見:「それはオレに言われても・・・」
当然です。
ヴェ:「ほな1000円分買うわ・・・」
段々弱気になってくる輩。
見:「いや、停まってたの1時間じゃないでしょ?ゆうに2時間は超えてましたよね?」
逆に段々強気になってくる次長。
ヴェ:「わかったよ・・・」
そうして、おそらく全く必要のない物を2000円分かき集めてくるヴェルファイア野郎。
2000円を超す会計を支払い終わると、おそらく事務室のモニターでその様子を見ていたであろう店長が、またしてもゆっくりと売場に姿を現します。
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この後、ヴェルファイアは無事に解放。
大阪ナンバーをつけたこの車は、思い切りエンジンを吹かせながら南西方面に走り去っていきました。
そして、週明けの月曜日。
やはりと言うか、予想通りと言うか・・・
本社にクレームの電話が入ります!
対応した管理部のスタッフに
「ヤ〇ザみたいな店長に車を閉じ込められた!」
そんな風に訴えたヴェルファイア野郎。
自分の事は棚に上げて、30分以上にわたって己の正当性を主張したそうです。
でも、その事象について事実確認をしようとする管理部に対し
「アホか!悪いのは向こうじゃ!」
そう言って激怒する岩清水店長。
結局、一番かわいそうなのは管理部だったのかもしれませんね。