ミッキーがこの世からいなくなって、

10回目の夏が過ぎた。



今でも彼のことを考えていると、必ず、

察したように部屋の壁が「コン」と鳴る。



彼との「コン」タクトは

細々とだけど、今も続いてる。


だいたい夜眠る前の

静かな時間。



それ以外の時も、もしかすると

彼は「壁コン」してるのかもしれない。


けれど、地球人として生きてる私にとって、

それを汲み取るのは難しい。

きっと、日常の雑多な音にかき消されてしまう。



​ミッキーとの出会い


彼と出会った日のことを、今でも覚えている。


彼と出会った当時、

私はリラクゼーションサロンで

セラピストとして働いていた。


彼はお客さんだった。


初めて彼がサロンにやって来て、彼を見た瞬間、

私の頭の中で、小さく囁くような声が聞こえた。


「あーあ、出会っちゃった」


その声は、少しからかうようなニュアンスを含んでいた。

その日は1人勤務で、私と彼以外、サロンには誰も居なかった。


今になって思えば、あの日を境に

私の人生は大きく変わった。



謎の声を聞いた時のこと


「あーあ、出会っちゃった」


その声を聞いた時、

まだ終わっていない夏休みの宿題があることに気づいた子供のような焦りを感じたのを覚えている。



もう心が通わなくなってしまった夫と

ずるずると一緒に暮らしていたこと。


不平不満を言うだけで、

何も行動しなかったのは、

自立することが怖かったから。


さらに最悪だったのは、

愛情に飢えた結果、

招いてしまった体だけの関係。



ミッキーと出会った時の私は、

けっしてスターシードなんて胸を張って言えない

俗世の欲にまみれた人間だった。



彼は特別な存在?


彼と出会ってから、

彼を特別な相手だと意識するようになるまで

それほど時間を要さなかった。


彼はそれまでに出会った人とは

全然違っていた。

ちょっと女性的ですらあった。


男女の意識をしないで付き合える

唯一無二の男友達、そんな感じ。


そして、出会って間もない頃

彼の病気のことを知らされた。

膵臓がん、ステージⅣ。

余命宣告半年と診断されたこと。



彼の余命宣告を知って


そんな中、私は

それまで溜め込んでいた宿題を

終わらせることにした。


離婚して、

その他の中途半端な人間関係も終わらせ、

心を入れ替えて、

彼のサポートをしたい、そう思った。


彼への友情が

恋愛感情へと変化しつつあった。


傍目には、

きっと当時の私は、

ただ暴走しているように映ったかもしれない。


けれど、あの時、

何か見えない運命の力に突き動かされていた。


そして、自分の人間としての醜さと

魂の煌めき、その二元性の極の両方を

見るはめになった。


女性として大切にされることの極みと

その相手を失う悲しみの両方も。



謎の声の正体は?


彼と出会った時に聞こえた、あの時の謎の声の主は、

誰だったのだろう。


もしかするとイタズラ好きなキューピッドの声だったのかもしれない。


生も死も超えた魂の結びつきを持つ

ツインレイ2人の出会いを祝して。