守護天使Micky&宇宙人Lucyすぴエッセイ

守護天使Micky&宇宙人Lucyすぴエッセイ

ミッキーとは、2016年に他界した私の恋人であり、今は守護天使です。

ミッキーとの日常を綴ったり、旅ブログなど体験を書いてます。

ミッキーと過ごした日々を、いずれ一冊の本にまとめようと執筆中。

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二日ぶりに自分のアパートに戻った。


彼の母親の厚意で分けてもらった小さな骨壺の置き場所を作り、摩周の写真を飾った。


そして喪服のまま体を横たえた。

疲れ切っていた。



瞼を閉じると、そこに摩周がいた。その体は、全身金色に輝いていた。


背中には翼が生えている。

ハルミさんのセッションで見たのと同じ姿だった。


「ちょっとカッコイイだろ? これで、どこへでも飛んで行ける」

 彼は得意げに言い、羽根を広げて見せた。


摩周は天使になったんだ。  


そして私を後ろからハグした。

その感触は、彼の肉体がある時のようにリアルだった。



彼は私に、いま彼のいる新しい世界を見せてくれた。


その場所は、五次元世界。

思いがすぐに現実化する世界。


そこは、物欲や独占欲、競争心、差別意識などの低レベルのエゴを卒業した人しか行けないところ。


そこに住む人々は、みんな自分の好きな事を仕事にしている。


お金というものは存在しない。


人々は、自分のできる事を誰かに提供する事で、生きていくために必要なすべてを手に入れる事が出来る。


だから誰一人として、明日の心配をする必要がない。


自分の存在する意味を理解している。


そして誇りを持って生きている。


そこには、劣等感も、貧困も、飢えもない。

戦争も差別もない。


愛と平和、そして好きな事だけをして生きているワクワク感。


彼は、すごく幸せそうだった。


私もいつかそこへ行くよ、と約束した。


すると彼は翼を広げて、私を後ろからハグした。


「ちゃんと、やることやってから来てね」




夢から覚めると、明るい太陽の光が差し込んでいた。



朝の光は、きらいだ。

ぼんやりと現実が押し寄せてきて、彼がいない世界に戻ったと思い知らされる。


摩周といた世界が、蜃気楼のように消えてゆく。


背中にはまだ、夢の中で彼に抱きしめられた感触が残っていた。

無性に恋しくなった。

 

もしあの時、モルヒネの注射を全力で止めてたら、摩周はまだ生きてるかもしれないのに。


そんな後悔が湧いてきた。



その時、

「コン」

部屋の壁の中から音がした。


太陽の光が当たり始めたせいで、温度差が建物の壁を軋ませているのだろうか。


するとまた、「コン」と壁がノックされたような音がした。


ラップ音なのか?


ラップ音は、霊的な存在がいるサインとして起きることがあった。


「もしかして、」


私は身を起こした。


「摩周?」


「コン」


今度は、反対側の壁が返事をした。


いや、でも。

そんな訳ないか。



すると、また。

「コン」と音が聞こえた。


何かの気配を感じた。



「もし本当に摩周だったら、今度は二回続けてノックしてみて」


だが何も起こらなかった。


違った。

バカみたい。

一人で壁と喋ってたなんて。



諦めかけた、その時。


「コン」

そしてもう一度、

「コン」


「本当に、摩周なの?」

涙が溢れてきた。


「何で泣くの?」


ふいに、頭の中に声が聞こえた。


はっとして、骨壺とともに置いてある摩周の写真を見つめた。


「俺はこっちだよ」


馴染みのある彼の声だった。


ただの気のせいかもしれなかった。

自分の精神が、勝手に作り出してる幻想かとも疑った。


「どこ?」

右側の後から声がしたような気がした。

けれど振り返っても何も見えない。


「ここにいるよ」