若い時に一度だけ、お会いしたことがあります。
端正なルックスでも有名な方でしたが
そんな表面に現れるものだけでなく
隅々までかっこいい快男児だったと思います。
芥川賞の授賞式に
ジーンズに下駄ばきで現れたことが
有名なエピソードになった方ですが、
それになぞらえて、どなたかが彼を評して
「心に下駄を履いている」人だと言っていました。
まさに。
お仕着せの西洋風の
小賢しい革靴などではなく
心に下駄を履いた
自由な漢だったと思います。
寂しくなります。