Tsunami!
3.11のことを描いた本ではなく、
小泉八雲が採話した日本の昔話をもとに
アメリカで Kimiko Kajikawa という女性が
書いたお話しに
Ed Young というイラストレーターが
迫力のある貼り絵の技法で
絵を付けた力作です。
日本では翻訳版が出ていますが、
もともとはアメリカで出版された英語の本です。
この本を手に取るたびに私は、
英語で発信されている情報の多さと多様さに
限りない安堵感と畏敬の念を覚えます。
アメリカで出版され、日本に「里帰り」した
この「奇跡の絵本」の胸を打つイラストは
実際に手に取ってご覧いただかなくては伝わりません。
書店で、図書館で。
ぜひ探してみてください。
この絵本はもちろん、
ゲラゲラと笑えるような
軽いお話しではありません。
ですが、
必ず人の心を動かす何かしらを持っています。
「楽しい」絵本や
「たった一分で感動」するような絵本が
読み聞かせの現場でもてはやされている今こそ
本当に大切にしていただきたい本だと思います。
「分かりやすい絵本」はいわば離乳食のようなもの。
未来の大人に離乳食ばかりを与えるのには
私は異議を唱えていきたいと思っています。