昨日は久しぶりに書店で
児童書でも洋書でもない棚を
じっくり眺める時間がありました。
そこで見つけたのが
私が大好きな長山靖生さんの新刊本。
どんなタイトルだろうが、買いです。
歯科医という仕事を果たしながら
もともと造詣の深いSF文学をはじめ
文学書の評論、世相や風俗に関わる考察
歴史に至るまで縦横無尽に
著述を続けている長山さん。
「普通のいえ」で育った普通の私に
あたりまえのものの見方を授けてくださるかのような
大好きな著者です。
一点だけを題目のように言い続ける
「突破力のある」評論家が
オピニオンを支配していきがちな現代日本で
このような方のご意見を聴くと
「普通」で特別な経歴も持たない自分でも
まだまだ出来ることはあるはずだと
力が湧く思いがします。
今回の新書は日本の若い世代の現実を見つめ
それでも生きていくための知恵を
叙情だけでなくきっちりとした理系的な考察も交えて
きちんと説明がしてある本です。
いつもながら誠実なお仕事をなさっている気がします。
知性の豊かな方が誠実になさったお仕事を
当たり前に私たちに届けてくれる書店で買う。
当たり前の大人の喜びを感じた一日でした。