先日、子どもの本に造詣が深いという方の新書を読みました。
珍しい児童文学書などが豊富に紹介されていたのですが、その中に、私にとっては結構ビックリする記述がありました。
いわく、この本の一部は読みにくい部分があるので、飛ばし読みしちゃってください。という意味のこと。
え?
私はそれにはなんと言われようと反対です。
面白い部分だけを取り上げて読むことは、その本を本当に理解することにはつながらない。
面白くないものを強要しても人は読書を楽しめないよ、という親切心からの発言とは思いますが、やはり私にはものすごく引っかかります。
楽しい部分だけしか読み物の読書を楽しめない方がいるのは構わないのです。私だって買った本のすべてを読了しているわけではありません。何を楽しいと思い、何を退屈と感じるか。それも内心の自由です。
でも、読書を好きになって欲しいあまり「飛ばし読み」を勧めるのは、「違うと思います。」
何でも「サルにもわかる」まとめサイトに要約される今の時代にこそ、私は「やせ我慢してでも教養を高める」という高等な?楽しみを勧めていきたいと考えています。そのほうが、面白いニュースに脊髄反射するのではなく、真実に近づくリテラシーを育むものだと私は考えます。