子どもさんを預かる仕事で一番大切なのは、安全な環境を整えるということ。
重篤なアレルギーを持っているお子さんなども中には含まれますから、口に入れるものの管理も大切なお仕事です。
ですから、例えば学校給食で間違った配膳でアレルギー事故が起きてしまったら。
それはもちろん学校に責任があります。
ただし。
アレルギーのあるお子さんご自身への教育もそろそろ重要視されてもよいのかなと思います。
日本人は「同じ釜の飯を食べる」連帯感が大好き。
そしてそれは他の方を思いやる細やかさにもなっています。
ですが、アレルギーのお子さんのお気持ちを思いやるあまり、「ほとんど同じ見た目で区別がつきにくい」ほどそっくりの除去食を、通常食と一緒に提供するとしたら。
大人が注意しているつもりでも、うっかり取り違えてしまうミスは、残念ながら増えると思います。
重篤なアレルギーを起こしかねない体質のお子さんが、小学生になっていても自分に配膳されたご飯が安全なものかどうか分からないので事故が起こる可能性があるのだとしたら。
やはり子どもさんへの「自分を守る」教育もあったほうがよいのではないかと私は思います。
小学校の毎日は授業はもちろん行事も目白押しで、忙しいのはそのとおりなのですが。
自分が食べても大丈夫な食品なのか確認して自分の健康を守るという教育。
また、アレルギー体質の同級生に配膳する時に食べられるものなのかどうか事前に注意・確認してあげられるように育てる教育。
大人の側の「管理者」としてのセーフティネットの強化だけでなく、このような視点での「食育」もあればよいな、と私は思っています。