東進ハイスクールのいう予備校が「ヘンすぎる人気講師」のヘンな画像を並べた面白CMをやったら、そこからスピンオフして世界のTOYOTAのCMにまで出てしまった「今でしょ。」先生。
とても話題になり、今や知らない人がいないような有名人になりましたね。
東進でCMに出ていたのはいずれ劣らぬヘンなおじさんたちだったのだから、その中でアタマ一つ抜けて面白かったということかな。
やはり使い勝手のよい、ついマネしてみたくなるフレーズと、それを活かす個性なのでしょうね。
このような人気講師がその個性を売り物にしているのは、講師業という仕事の特性からごく自然なことだと思います。
私が日本に戻ってきて間もないうちに意外に感じたこと。
日本の学校では、教えることには正直、あまり情熱をかけてはいないのだろうな、という脱力系のセンセイというのも時々いらっしゃいますが。
教師というのが「人にものを教える」仕事である以上、研究者ではなく教師であって「脱力系」の授業など許されないというプレッシャーと闘ってきた私には、二度見するほどの珍獣。
そう思っていたのですが、生徒の指導に熱心な先生ばかりでなく、生徒に慕われる先生の中には、そういう「脱力系」の先生も意外にたくさん含まれているのだなあ、と、大人が自分の学生生活を振り返る話を聴くときに気が付きました。
「熱すぎる」指導や「マジメすぎる」方向へ傾きがちな教育の現場を、何かしら緩和するキャラとして、愛される「脱力系」教師の方って結構いらっしゃるんですよね。
和を重んじる日本の社会では、ひとりひとりの個性だけでなく、全体を見ないとものの本質がつかめない。
日本の国の奥の深さを、あらためて感じたことでした。