私はいわゆるイクメンを応援する立場にいて、イクメン支持をはばからない人間です。育児に関われる男性、大好き。なにしろ自分の責任を果たしているわけですからね。
その私が思うこと。決して「オンナの立場から言わせてもらうと」というものではなく、一人間横溝としての意見です。
アエラという雑誌で「トキめかないのはイクメンだから?」という問題提起があったとのこと。普段の努力を馬鹿にされたと憤慨なさる向きがあってもおかしくない、誠に浅薄な挑発記事だと思います。
イクメンはセクシーじゃない?
育児なんて「女性っぽい?」ことやってる男性は男性的な感じがしない?
私は、答えは半分半分だと正直なところ思っています。
育児に関わるから(よい意味での)セクシーでは無い、というのは明らかに間違い。そんなはず、ありませんよね。
ただ、自分のところの子どもだけ(あるいは妻子だけ)を守るのに汲汲としている「余裕の無いイクメン」は、たとえ育児に頑張る父親であっても、残念ながらセクシーとは程遠いだろうなあ、とは感じます。必死に頑張る姿はそれはそれでステキなものですが、余裕がなくいっぱいいっぱいの姿は「大人のセクシーさ」とは程遠い印象を周囲に与えてしまう、それは事実。
どういうことか。
たとえば、有事のさい。
食料は配給、しかもとても限られている、という場合を想定してみましょう。
その時に、おとなしく並ぶのはいいけど、本当に自分の妻子だけのことにしか考えが及ばない「イクメン」さん、その人は、たとえ家族から感謝されはしても、人間としては、厳しく言えば「セクシー」ではないでしょうね。
その状況を打開するために、ただおとなしく配給の列に並ぶだけではなくて他に食料の調達方法を考える人、それなら確実に「セクシー」である、と言えると思います。
考えたあげく、結果として新たな食糧が調達出来なくても、それは仕方がないこと。
でも、行動を起こせば、自分の家族だけでなく、他の人を助けることも出来るかもしれない。決められたパイの切り方にケチをつける労力があるなら、新しいパイを手に入れる方策を考えてみる。
その時に行動を起こせる方なら、あるいは逆に、普段たいしておむつ替えなどに協力出来ていないパパであっても、少なくとも配偶者は「セクシーさのかけらもない、くだらないお父さん」とは思わないと思います。
闘い方はひとそれぞれ。
ですが、むやみに闘うのではなく、肝腎な時に「何をなしうるか」。
イクメンか否かに関わらず、あるいは男女を問わずにその方の「生き様」が現れる瞬間、その人の本当の価値が見えるのだと私は思います。
ママや周囲に「えらいね。」とほめられるためにやっている「なんちゃってイクメン」さんは、見透かされてしまいますよ、ということが言いたいのなら、そういうことは確かにあるかもしれませんね、と私は思います。