【日本ってどんな国?】アメリカ人女性がニッポンのOLになったら。どうなると思いますか? | 英語よみきかせの講師育成。英語で世界の絵本を紹介するDJ!Ms.Miyuki

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成田空港の第2ターミナルの中にある改造社書店は、場所柄もありいつも面白い品ぞろえ。

私は成田で出発前に必ずといっていいほど立ち寄ります。

これから世界へ出かける日本人旅行者のためのガイドブックはもちろん、外国語のテキストブックや地図、それに雑誌などがたくさん。

風俗におおらかな日本文化のせいか、女性の肢体のグラビア誌がたくさん売っているのもご愛嬌。国によって倫理観は様々。きっと珍しいお土産になったりもするのでしょうね。

それと同時に日本を理解するための異文化理解本とでもいうのでしょうか、日本での滞在記や日本文化を海外の人に解説するような本もよく売っています。

軟らかいところでは外国人の「ニホンあるある」的なものから、日本の精神を究めた方の、日本人も知らない深い考察の本まで。

その中で先日ゲットした一冊。北米ホンダの一大拠点であるオハイオ州出身のアメリカ人女性が、日本のホンダ本社と工場で過ごした2年間のことを書かれたご自分の体験記です。

ノードストロームで買ったという真新しいベージュのスーツで本社を訪れた初日に、彼女は思いもかけず「ポリエステルの」「スカートとベストの」かつてよく日本では見慣れていた、もちろん今も業種や職種によっては健在ではありますが、「職場の女の子」が着る「制服」を渡されます。

そう。彼女が赴任したバブル前、もちろんホンダのような大きなマニファクチャラーでも女子は制服が、業種を問わず当たり前だった時期のお話です。

制服は置いておくとして、アメリカ人女性として初の日本本社勤務となった彼女。オハイオを出発する前から、メディアのインタビューなども受けていた、いわば注目されている女性だったわけですが、本社では「女性社員」は名刺を持つことも許されなかったそうです。代表番号が書いてあるビジネスカードに、その都度自分の名前を書き込む形式の名刺。女性社員が使うのは、それだけ。

決して会社を批判するつもりはありません。時代もあれば、商習慣もあったはずです。

でも、日本に滞在したことのある家族に育てられて日本にいい感情を持って育ち、交換留学生として日本で学生生活を送った経験もあるという彼女がその都度流した涙のことは、私も立場は逆ですが日本人ながらアメリカで厳しい職場にさらされた時のことを思い、あふれるシンパシーを止めることは出来ませんでした。

旅行でもない、プチ留学でもない。

そして学位を取るための留学でもない。

住まうということが旅行と決定的に違うということは、海外で生活した経験がある人なら誰でもが同意する、「自明の理」です。

そして、留学という「お金を落とす」立場での「生活」と、仕事という「お金をいただく」立場での「生活」が違うのも、また本当のことです。

好きな国で働くというチャンスは、あるいは望む人のすべてに訪れる幸運ではないでしょう。その意味で彼女も、そして私も、ラッキーだったのだと思います。

そのうえで、あらためて思います。自分が当たり前としているものをいったん拭い去って、違うものを理解したり取り入れたりすることは本当に難しい。良いものは必ずといっていいほど、難しい一面を伴って表れます。

目の前にいる「相手」を理解することの難しさ。

面倒なことはお金で解決出来る部分が多くなり、欲しい情報にはネットを通じてすぐさまたどり着ける今の時代だからこそ、そのことを謙虚に受け止める気持ちを持ち続けたいと、あらためて思います。

さて、中国は国慶節で長いお休み。家族と一緒に私もちょっとだけお休みをいただいて、今からLAです。行ってきます!!