長崎の原爆忌に寄せて。
最近東北の復興について思うこと。
進まないのです。もどかしいのです。
当事者は毎日の生活の中で出来ることをがんばっています。
疲れたらどうぞ、ひと休みしてください。
私たちがその間手助けできるものなら出来る限り力を貸します。
でも。
その場に住んでいない人が復興の道のりの遠さにいらだっていらっしゃるのを見ると悲しくなります。
あれほどの被害の痛みを乗り越えるのには、時間も必要です。
私たちにとっては「進まない復興」時が止まったように感じる遅い歩みでも、それは新しい一歩を踏み出すまでに必要な「治療期間」なのかもしれません。
その場に住む人にとって、復興は一朝一夕ではなくきっと終わりが無いほどのもの。熱い魂には拍手を惜しみませんが、当事者でない人の気負いが、私にはやけどをするほど熱く感じられることがあります。
静かに祈り、来し方行く末を思う時間をみだす、あわただしい復興とならないように。
被害から何十年の時を経て、いつも恐ろしい謹厳な先生がその時には涙を流してお話になる、その平和教育を受けた私の、終わらない夏、です。