大人に英語を教えるときも、相手が小学生でも同じなのですが。
私はお一人お一人の生徒さんを「他と比べてどうか」という絶対評価で見ることがあまり好きではありません。お一人お一人が、能力や意欲が違うのは当たり前のことだからです。それに、例えば体力が落ちているときだったら?気がかりなことがある精神状態だったら?精いっぱいの努力をしても、最高のパフォーマンスなんて、ムリですよね。
では生徒さんの評価はどうするか?
私はよく、生徒さんご自身が100点満点で何点をつけるのか、自己評価をしていただきます。
これね、すごいです。
自分の全力を出し切っただろうか。もっと本当は出来たはず?
多くは無意識にではあっても、もっとやれたはず、という感情がある生徒さんは、たとえ小学生であっても無邪気に自分に100点をつけるということはありません。
また、自分でも明らかにさぼってたなー、なんて場合、私が余計な事をいわなくたって、実に自分に厳しい数字を出して来たりしてくれるものなのです。これはむしろ、あんまり強気な点数を言うと恥ずかしい、なんて政治的な計算が働く大人の生徒さんよりも、小学生などのお子さんのほうが素晴らしかったりします。本当に、たとえ歳は若いお子さんでも、その方の中にある宇宙の発露に、感動を覚えることもしばしばあります。
ただし、明らかに手を抜いているだろうな、と思う生徒さんが強気の点数をつけてきた場合は要注意。本当にベストを尽くしたつもりなのか、ふざけているのか、見極めることはとても大切なことです。
最良の教師は、ひとりひとりの心の中にある「内なる教師」なのだと私は思います。