子どもへのクリスマスプレゼント。
サンタからの贈り物に見えるように細心の注意を払って、というパパママのお話しを今年もたくさん耳にしました。
ところで我が家では、明らかにサンタからのプレゼントと見せたクリスマスプレゼントは、5歳でおしまい。次の年からの数年間は、当日まで隠しておくためだけにプレゼントを車に積みっぱなしにしておいたりはしましたが、それはサンタクロースからのプレゼントだからではなく、25日の朝に渡すためだけのことでした。
なぜか?実は5歳の時に、当時家族ぐるみで仲良くしていたお兄ちゃん(当時7歳)が、サンタクロースは居ないと悟って、うちの子どもにもそれを教えてくれたからです。日本でおばあちゃんがクリスマスに枕元に置いてくれたプレゼント。それはポチ袋に入ったお年玉。これはサンタクロースがくれたわけではないに決まっている、と、慧眼な彼は意気揚々。無垢な弟と、弟同然のうちの子どもにも自信を持ってそのことを教えてくれました。
なかなか素敵ないきさつだったと思います。お兄ちゃんのママはごめんね、と恐縮してくれましたが・・・私はうれしかったです。私も小学生になった頃には「カガクテキに、サンタは居ない。」などとぬかすクールなガキだったものですから。
しかし敵もさるもの。そのことがあってもうちの子どもは半信半疑、というスタンスを使い分け、パパとママからのクリスマスプレゼントに加え、サンタクロースからのプレゼントをその後2年もせしめたのでした。つい最近子どもが言ったことで分かったのですが・・・
年に一度のクリスマスくらい、子どもの心に宿るファンタジーに思いっきり付き合うのは良いことかもしれません。ただ、サンタはいるよ、というようなささやかなファンタジーに大人があまり真剣に付き合いすぎて「完璧なシチュエーションで、子どもが望む完璧なクリスマスプレゼントを。」とがんばるのも、私はどうかと思います。特に、完璧主義のお父さんが力を入れてしまうと、ファンタジーが突き抜けて妄想の世界にまで突入しがちなもの。子どもの心を守るのは、大人の大切な役割ですが、それには「現実に向き合う強い心が育つのを見守る」という一番大事なものがあることを忘れないでいただきたいと私は思います。