茶どころの多い九州ですが、嬉野茶や世知原茶は葉を蒸さずにつくるもの。よくある緑茶とは製法が違います。中国の緑茶と同じ、古くからの製法を今に伝えるものだとか。茶葉自体が甘い香りがして、お茶も甘みを感じます。
やっぱり私にとってのお茶はこれでなくてはなりません。故郷に住んだ年数を、離れてからの年数がとっくに追い越してしまっても、私にとっては一番美味しい緑茶は世知原か、嬉野のお茶なのですね。
幸いなことに、これもまた茶どころの埼玉県育ちの夫はとてもフレキシブル。狭山のお茶が慣れ親しんだ味には違いないのでしょうが、九州のお茶も大好き。
母が亡くなり、佐世保からは足が遠のいた今となっては、九州の美味しいお茶に巡り合うのもたまさかのこととなっていたのですが・・・
先日友人に連れられて、神保町のお茶屋さん「豊田園」さんにお邪魔して嬉野茶をゲット!!
神保町初心者の私にお店のご夫妻と私の友人が丁寧に教えてくれたところによると、元はさくら通りにあったとても歴史のあるお茶屋さん。お会計に使うレジスターはなんと手回し!!しかも今も現役で活躍中なのです。さすがにもともとのお金の単位の「銭」はもう使えないでしょうけどね(^^;)、お店のマスコット的存在として鎮座しています。

神保町あたりをうろつく今の私と、九州のお茶の味を心地よく感じる昔の私。今と昔をつないでくれる、素敵なご縁にまた恵まれました。