その夜は一応寝られた記憶があります。
何とか職場に行ってくれれば、
また普通に通勤してくれるきっかけになるかもしれない。
そんなことを考えながら、眠りました。





次の日は、娘の幼稚園の終業式。
引っ越し前に通っていた園に行くのはこれで最後になります。
引っ越しは終わっていたので、車で送っていきました。
私たちが家を出る前に、
夫はこの世の終わりのような顔で出ていきました。
すぐ帰ってくる、もう行かない、と言いながら。





4歳の娘にお友達や先生とのお別れをさせるのは
正直可哀想ではありました。
世間的にはよくある話だと思いますが。
はじめて出来た友達、大好きだった先生。
でも、お父さんのお仕事の関係でお別れするんだよと少し前から伝えてきました。



普通程度に多忙と言える夫の仕事に
何か恨みを感じたことはなかったです。
何度か引っ越ししても、帰りが夜遅くても、
いわゆるワンオペになっても、
土日に不在でも、お互いの実家が遠くても、
夫が立派に働いている代償として
前向きに受け止めてきたつもりです。

子どもに説明するときも、前向きに
悲観的にならずに、
父の帰りが楽しみになるように話してきました。

その根本にあったのは、
夫が頑張って働いているという事実でした。



それが揺らいでいる今、
子どもの転園も引っ越したことも
全て後ろ向きに思えてしまい、
終業式に連れていくのも
先生たちに会うのもお友達に会うのも
辛くて仕方なかったです。
何のために離れさせないといけないのか、
その理由がなくなり、自分がグラグラでした。

目の前には、お友達と離れる決心をした娘。
新しい制服も手に入れ、
前の制服はこの日で最後。
先生やお友達ともお手紙交換。
小さいからあまりわかってないかなと思いましたが、
お友達とお別れするよ〜という内容の歌を
その日の夜に1人で歌っていました。
この子なりにきちんと気持ちの整理をしているようでした。



子どもがしっかりと行動していることに助けられ
自分もこの日をやっとの思いで終えた気がします。

うちに帰ると、朝の言葉通りに、夫は職場に行ってすぐ帰ってきたようでした。