古本あさりの立場として考えると
だいたい40年前に
ベストセラーだった本が
店頭の100均棚に並ぶと
買っていることに気づく。

リアルタイムから
40年ものタイムラグを経て
新鮮な感じで読むという
いいのか悪いのかわからない
読み方が私の読書だ。

そういう本に関しては、
40年前には
書名は聞いたことはあるが、
全く自分の関心の範疇外だった。

ある意味、自分が、
まだそれを読むだけのレベルに
達していなかったとも言える。

40年前などといえば、
若い頃は遠い昔に思えたが、
今となっては、
つい最近のことという感覚だ。

40年とは、いわば
10年が4回繰り返されたに過ぎない。

人間、30歳を過ぎると
10年が一瞬で過ぎていく。

砂時計の砂が残り少なくなると
落ちるスピードが早まるのに似ている。

若い頃、
誕生日は祝うものだが、
歳をとると
誕生日は
死へのカウントダウンである。