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PLAY JOB  ~オモシロく、カッコよく~

人生をオモシロく、カッコよく生きるブログ

釧路から帰って来てからも派遣会社の仕事で毎日を乗り越える日々は続く



日雇い派遣は辛い



なにが辛いって予定がたてれない



毎日前日に会社に電話をし、明日仕事があるかどうか確認する。



仕事がない場合には「キャンセル待ち」に登録し、ひとまず朝事務所まで行ってその日ぶっちしたアルバイトがいた場合にはそこに穴埋めで入れる。



キャンセルがなければ500円もらって帰宅



この500円がむなしさを倍増させる



たまに「チームオロナミンC」のメンバーと職場が一緒になると近況が聞けて楽しい



もう一度公務員試験に挑戦したデブ長州力が試験に受かったと聞いた時にはみんなで歓喜した



俺も早くbarでの仕事を見つけてみんなに報告したい!



オロナミンC事変を超えてからは前向き思考に戻ったせいかどんどん運気も上昇していく










ターニングポイントになったのは鈴木陽子(母)のこんな一言から



「あんたがやりたいのこれじゃないの??」



実家に帰っている時に母親から見せられたのは北海道新聞の記事



そこには函館にある「FLIP’S(フリップス)」というお店の紹介が書いてあった



それがフレアとの初めての出会いです



それまでは「Flair(フレア)」なんて言葉知らなかったのでトムクルーズの「カクテル」を見ながらボトルを投げる練習をやっていました



本当にこうゆうジャンルのバーテンダーがいるんだ



さっそくパソコンで「フレアバーテンディング」と検索すると一本のビデオを発見






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※今はDVDですが当時はビデオでした





そのビデオを見た時の衝撃は今でも忘れません



あ・り・え・な・い



自分が今まで練習していた内容なんてまるでカス



そのビデオの中には見たこともないフレアバーテンダーの世界が詰まっていた



テンションスイッチはマックス!!



すぐに函館に行き生のフレアを見に行くことに









衝撃











ビデオの中の技を生で見た時には声が出なかった



衝撃だった



少し悔しかった



自分がやりたいお店がそこにはすでに存在していた



でも、何より思ったことは



こんなお店が札幌にあったら絶対に流行る!



絶対に俺が札幌で「Flair bar」を作りたい!



そんな本気の思い




まさに心に火が付いた



それ以来徹底してビデオを見ながらフレアの練習!!



先生はビデオの中のバーテンダー



スロー再生ができないので













一時停止連打でアナログスロー再生
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バイトがない日は一日8時間は練習に費やす



ライバルは昨日の自分



フレアに関して、札幌で目標となる先輩や師匠はいないのでとにかくこの言葉を大事に自分のモットーとし頑張っていた



昨日の自分より少しでもうまくなっていなかったら俺はカス



ビデオで紹介されていた「ハンドバランス」という回転したボトルが手のひらに乗るっていう技



この技を見た時にマジでありえないと思った



どうしてもできるようになりたくて、とにかく暇があればボトルを手のひらに乗せ続ける生活



テレビを見るときも、歯を磨く時も、○○○するときもずっと



すると三ヵ月後には見事成功!!



正直自分は天才だと思った

※今の若い子は一週間でできるようになります





自分だけの武器を手に入れたような安心感と不安感



もう誰かが先にフレアを知ってお店を出すかもしれない



とにかく札幌初にはこだわりたかった



理由は単純に2番手はかっこ悪いと思っていたから






夢に対してアクションし続けると必ずチャンスがやってくる





ついに「バーテンダー見習い募集」を見つけたのだ



事前にお店を見てみると



沢山のお酒が並び、髪をバビっと決め蝶ネクタイをしたバーテンダーがいるお店



ここなら間違いなくバーテンダーの勉強ができる!



そう確信しすぐに応募



得意の熱意履歴書を用意し面接へ





「名前の字が大きくていいね!採用!」




謎の審査基準で見事合格!



そのお店こそが僕がバーテンダーとしての基礎を学ぶ「セプドール」というお店で



僕が勝手にに師匠だと思っている店長の「菅原さん」との出会いの場所である





店長「覚えること沢山あるけど頑張ってね」



俺「大丈夫です!絶対に覚えます!」




試されると絶対にその期待に応えたい年頃



そのテンションとは裏腹に現実は厳しかった



ウイスキーだけでも200本以上、それにブランデー、マール、グラッパ、ジン、ウォッカ、ラム、テキーラ、リキュールさらに日本酒からワインまでとにかく知らない酒のオンパレード



たった一度バーテンダーのマネゴトをやった自分には完全に未知の世界











アルバイト初日はあまりの緊張でミスの連発



お客様のほとんどが自分よりもお酒に詳しい



お客様のオーダーがさっぱり聞き取れない



とにかくダメダメすぎて悔しかった






とにかく知識をつけないと話にならん!



「ひとまずこれに書いてあることは全部覚えろ」



そう言って教えてくれた本は「バーテンダーズマニュアル」



今まで写真が沢山乗っている「カクテル」のレシピ本みたいのは沢山買ったけど



バーテンダーズマニュアルはほぼ活字



俺には名古屋で培ったリンゴ速読法がある!



とにかく読み漁り暗記した







「菅原さんスピリッツに関しては完璧なのでなんでも聞いてください!」


「それじゃージンってどんなお酒?」


「ジンは穀物を蒸留してジュニパー・・・」


「穀物って??」


「・・・えーと小麦とかですかね?」


「俺に聞くな。蒸留って何?」


「・・・蒸留は、液を温めて」


「なんで温めるの?液ってなに?」


「温めると蒸発して・・・お酒ができるんです・・・よね?」


「俺はお客様の立場で聞いているんだよ。わかるように説明して。なんで温めるとお酒ができるの??」











すみません!勉強不足です!また次回の出勤の時お願いします!














俺はただ単に丸暗記していたから意味をちゃんと説明できなかった




「難しい単語はお客様の価値にはならない。素人でもわかるように難しい言葉を使わないでもお酒の価値を伝えるのがバーテンダーだ」





その言葉を胸に、それからは【お客様に伝える】つもりで読み返していた



そうすると自分がちゃんと理解していないところが浮かび上がる



ちょっとでも説明できない言葉が出てきたら徹底して意味を調べる



そうしていくとどんどん理解が深まり忘れなくなる



さらにお酒のことをどんどん知ることができ楽しくなる



気付けばお客さんにも少しずつ説明ができるようになってきた



「それじゃーそのお酒お願いするよ」



自分の説明でお客様がオーダーをしてくれた喜びは今でも忘れない






逆にお客様の質問に答えられずに菅原さんに聞きに行くと



「この質問を次にされたら絶対に答えるようにしておけよ、バーテンダーはお客様に育ててもらうんだ」



と、教えてくれたことを今でも教訓にしている



同じ失敗は2度繰り返さない。そして失敗させてくれた相手に感謝する










数ヶ月後にはお店のほとんどのお酒を覚えお客様に説明できるようになっていた



成長と共に少しずつやらせてもらう仕事も増えてきた



丸氷の作り方やフレッシュジュースの仕込み



それと共に少しずつ自信もついてきて常連のお客様とも話せるようになってきた



「鈴木君は将来どうするの?」


「自分のお店を持ちたいです」


「どんなお店?」


「えーと・・・」



実はお店の人に自分がフレアをやっていることは伝えていなかった


当時、まぁ今もまだそうかもしれないがフレアバーテンダーという職業に嫌悪感を抱くバーテンダーは多かった


面接の時に自分がフレアをやっていると言ったら採用にならないかもしれないと思ってだまっていた



ただこの時、菅原さんは奥のスタッフルームで休憩中だったので大丈夫かなと



「実はフレアバーテンディングのお店をやりたいのです」



すると











シャー









と、奥のカーテンが開き



















「鈴木!お前フレアやってんのか!?」




















「黙っててすみません。実はフレアバーテンダー目指しています」



首を覚悟で伝えた























「俺も最近始めたんだ、教えてくれよ!」










マジっすか!?








「自分がやったこともないことを否定したくないからまずは自分でやってみようと思って始めたんだよ」



その言葉通り、俺が持っていないフレアのビデオを沢山持っていた



その日より



昼間は公園で俺が菅原さんにフレアを教え、夜は僕が菅原さんにバーテンダーの基礎を教えてもらう


という不思議な関係がうまれる










セプドールのバイトは自分にとって勉強の場



もちろんここだけで生活はできなかったので昼間はダイニングバーのランチでホールスタッフ



セプドールがない日はディナーでカウンターもやらせてもらい修行の成果を実践



さらに週末はクラブでアルバイト



昼はランチ、夜はセプドールでバーテンダー修行、深夜はクラブでアルバイトの3店舗掛け持ち体制に暇ができれば派遣の仕事をねじ込みとにかく



スーパーフリーターモード




バイトとバイトの間には必ずお酒の勉強をして


休みがあればbar巡り


「お酒は舌で覚えろ」


と言われ続けたのでとにかくいろんなお酒を飲む


セプドールでも仕事あがりに毎回好きなお酒を飲ませてくれたので


お酒ノートをつくり




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※くそ汚い字ですが当時のノート



一度飲んだお酒の味を忘れないように徹底してメモ





さらに一度行ったお店の良いところを集めた「店ノート」を作り

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※題名を立体にしておしゃれにみせようと必至の気持ち悪い当時のノートです



全ての時間とお金をバーテンダーとして成長する為に使う



とにかく充実した日々を過ごしていました








変化はある日突然やってきます







菅原さんよりセプドールの首を命じられました



自分としてはアルバイトとして一生懸命にやっていたし首になる理由がわからない



まだまだセプドールでバーテンダーの勉強をしたい



すると



「お前はこれ以上ここにいると後戻りができなくなる。余計な知識がつくとプライドとエゴが邪魔してお客様目線でなくなってしまうことがある。知識なんて今の時代覚えようと思えばいつでも手に入るんだからそれはその時に覚えればいい。お前のやりたいお店をやる為にはこれ以上ここにいない方がいい」







事実、



自分がお店を出す時に



製氷機の氷を使わずにちゃんと氷屋さんから買った氷を使うべきか



規制のジュースを使わずに生フルーツを絞るべきか



めっちゃ悩みました



本当においしいカクテルを作るには自分が学んできたとおり「良い材料」を使いたい



フレアでもおいしいカクテルが作れるっていうのを証明したい



でもそうすればカクテル一杯の売価は上がってしまう



自分が何のためにお店をやるのか?



どんな人に来てほしいのか?



その当時の答えは一杯のカクテルを安くしてでも月に一回のお客様が2回になってくれたらその方が嬉しい


友達が気軽に遊びに来れるような場所を作りたい



若い子のbarに対してハードルが少しでも下がってくれたら嬉しい







って思いの方が強く今のesのスタイルになりました



結果論から言えばそのお陰でesは大きくなれたんだと思います



あと半年セプドールにいれば確実に今とは違ったesになっていたでしょう



それが正解かどうかはわからないが、僕は今でもあの時僕の未来を本気で考えてくれた菅原さんに感謝します




※現在セプドールは無くなってしまいましたが菅原さんは独立されこちらでお店をやっております  

「BAR ZERO」 (バー ゼロ
札幌市中央区南5条西6丁目
5・6ビル7階
駐車場ジャンボ1000の裏通りのビルです。
TEL 011-531-1269





予定では後半年はバーテンダーの勉強に注ぐつもりでしたがここで一度お酒修行はおしまいです




自分のお店を持つために今の自分に足りないもの



それは「お金」



そのお金を稼ぎながらフレアの練習も存分にできるような環境はないか・・・



昼間はたっぷり時間があって、朝と夜だけ仕事して、給料が良い仕事って・・・










あった!














続く