大学院講義獣医学特論のページ
http://www.vm.a.u-tokyo.ac.jp/tokuron/tokuron.htm
「 第23回 1月16日(金)13:00~17:00(弥生講堂)
3.ヨーネ病の問題点と解決への道筋 動物衛生研究所ヨーネ病研究チーム上席研究員
我が国・海外での汚染状況:ヨーネ病は抗酸菌に起因する家畜の伝染病で、これまでに清浄化を達成した国はなく、我が国では年間1000頭程度の摘発がなされが、国際的に見て清浄化の優等生である。昨年、米国農務省(USDA)は全米の大規模酪農農場のほとんどが汚染され少なくとも全乳牛の2%の牛が患畜であると報告した。2007年秋につくば市で開催された国際ヨーネ病学会でも各国の厳しいヨーネ病汚染状況や対策が報告された。ヨーネ病は静かに蔓延する伝染病であるが感染が広がった農場は悲惨な状況となり、防疫も著しく困難になるのである。
公衆衛生上の危惧:クローン病のヨーネ菌原因仮説や、それを裏付ける論文は1980年代からあるが、近年、患者の組織や血液などからの菌分離やDNAの検出報告が著しく増加し、2008年には米国微生物学会がヨーネ病の人への感染についてのレポートをまとめ、「クローン病患者の腸組織や血液にはヨーネ菌が7倍高く存在し、その関連性にはもはや疑いがない」とまで述べ、速やかな調査研究の推進を求めている。しかし、クローン病の原因は未だに不明であり、多くの異なる起源による症候群であるかもしれない。我が国の厚生労働省は「健康の安全確保という観点から、これを管理すべき疾病ととらえており。人への健康の影響ということが懸念される。」と公式に述べた。そのために、食品衛生におけるヨーネ菌感染の扱いが一段と強化された。近年、ヨーネ菌と関連していると報告された人の疾病にはクローン病以外に、過敏性腸症候群(IBS)や1型糖尿病などがある。もし、これらの難病の原因が明確になれば、予防や治療の道が開けることからも、ヨーネ菌に関する研究は急務である。上記の問題の根源にあるヨーネ病の特殊性、病理発生機序や分子生物学的特性から見たヨーネ菌の感染戦略と将来に向けての清浄化の可能性について紹介したい。
4.牛白血病ウイルス(BLV)による白血病発症機構の解明 理化学研究所
エイズと白血病を引き起こすレトロウイルス[ヒト免疫不全ウイルス1型(HIV-1)、牛白血病ウイルス(BLV)及びT細胞白血病ウイルス (HTLV)]は進化過程において、通常のレトロウイルスに共通な遺伝子の他に、調節遺伝子とアクセサリー遺伝子による複雑でユニークな増殖制御機構と病原性発原機構を獲得してきた。演者はこれらウイルスの生物学的特性を担っていると考えられているこれら遺伝子を取り上げて、未解明であったレトロウイルス特有の複製、伝播、潜伏、再活性化様式を、細胞及び個体レベルの両面から解析してきた。
本講義では、HTLVに最も近縁なレトロウイルスで、長い潜伏期間の後に悪性Bリンパ腫である地方病性牛白血病 (EBL)を誘発するBLVに焦点をあてたい。EBLには有効な治療法はなく、発症すると必ず死の転帰をとることから畜産界に与える打撃は深刻である。また、感染個体ではその遺伝子発現が著しく低く維持されていることから、発癌にはウイルスのみならず宿主側の複数の要因が密接に関与していることが示唆されている。特に、レトロウイルス特有の潜伏化機構と宿主応答との相互作用、そしてBLVによるアポトーシス耐性と腫瘍化の機序についての我々の最近の知見をまじえながら紹介したい。」
牛乳に含まれる細菌がクローン病の原因に:分子矯正医学研究所:So-netブログ
http://orthomolecular.blog.so-net.ne.jp/2008-02-21
クローン病とヨーネ菌の関連
http://www.jssog.com/papers/sarco_pro2013_17.pdf
牛乳の細菌がクローン病の原因
http://www.rikasuki.jp/memorial/aimai/kurashi/fl493.htm
腸の粘膜の病気~潰瘍性大腸炎とクローン病~ - 乳酸菌生成エキス 『智通』-ちつう-
http://chitsu.area9.jp/article/0144705.html
食品安全委員会 ヨーネ菌
https://www.fsc.go.jp/sonota/hazard/H21_12.pdf
日本ヨーネ病学会公開講演会抄録
http://jspara.sakura.ne.jp/pdf/JSP_openlecture_abstract2012_11_28.pdf
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乳製品と輸入牛肉は癌細胞を増殖させるので避けましょう。
ヒト乳がんに牛白血病ウイルスが関連
https://medical-tribune.co.jp/news/2015/0917037384/
農林水産省 牛白血病に関する情報
http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/ebl.html
平成23年の時点で、乳用牛の約4割、肉用繁殖牛の約3割が牛白血病に感染しています。
乳がんと牛乳
http://www.eps1.comlink.ne.jp/~mayus/lifestyle2/BCprevention.pdf
インスリン様成長因子
乳製品を摂取すると、老化が早まり、がん細胞が増殖します。
危険な合成ホルモン剤残留牛肉、日本は大量輸入で野放し 発がんリスク、世界中で禁止
http://biz-journal.jp/2015/09/post_11632.html
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