翻訳塾の塾長の薦めで、ケリー・伊藤先生の本を買いました。
塾長の超お薦めは、ケリー先生の別の本ですが、そちらがかなり高いので
先にこちらを買いました。
『ケリー・伊藤のプレインイングリッシュ講座』(写真は図書館のだけど後日Amazonで購入しました)
とくに英語中・上級者におすすめです!
今まで1つ1つ「点」だった単語が、この本を読むと、「面」のイメージになりました。
単語がもつ根源的な意味がイメージとしてすっと頭に入ってくるのです。
たとえば、
SETという動詞の項目に、
『putは単にものの移動を表しますが、setはある種の意図、つまりあらかじめ頭の中にある位置や機能への移動を表します。(中略)
たとえば、目覚まし時計をsetすると言いますが、putするとは言いません。意味範囲はputよりsetのほうがずっと広く、自動詞としても用いられます。』
とあります。(引用は説明のほんの一部です。)
ホホ~ッ。
例文として、
2. Jelly sets as it cools. 「ゼリーは冷えると固まる」
なななななんとッ
「固まる」で set が使えるのか~。
set の動詞の本来の意味を知らなかったら私にはぜったい出てこない単語。solidとか使って英訳してしまいそう。
まさに目から鱗でした。
たしかに、
「あらかじめ意図した位置への移動」ですね!
これはほんの一例にすぎず、こんなふうに目から鱗が落ちた箇所がたくさんありました。
とくに日常よく使う動詞の1つ1つに、辞書からは知り得ないような詳しい解説がされていて、
読んでいてほんとに面白い!
ネイティブ的発想ができそう!
いかに今まで、単語1つひとつに対し、日本語の対訳を頭に植え付けられていたかを
思い知らされました。
さらに、勉強になったのは、不可算名詞として使うときと、可算名詞として使うときに意味が違ってくる名詞たちです。
例えば、
financeは、不可算名詞(単数形)としては「財源」を表し、
複数形で使われると「財政状況」、「収入」という意味になる、など。
We provide finance for small businesses.「われわれは中小企業に融資します。」
The country's finances are in mess. 「その国の財政は厳しい。」
ノンネイティブが間違えやすい単語が並んでいます。
foundation、demand、facility、office、order などなど。
1つひとつは辞書で確認可能かもしれませんが、
こんなふうに詳しい説明とともに網羅してくれているのはありがたいです。
翻訳をするときにもとても役に立ちそうです。
中・上級者はもちろん、もしかしたら、先入観のない英語の初学者こそ読むべき本かもしれません。
最初から、日本語の意味にとらわれないネイティブの英語を身に付けると、
英語ってそれほど難しくないのかも・・という気がします。