新国際課税ルール | 言葉の海を漂う

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フリーランス在宅翻訳業12年目の主婦。翻訳や生活のこと。

以前の記事 に書いたとおり、多国籍企業は、合法的なやり方で結果的に税金を払わなくて済むように巧妙な手法を取っています。


2015622日(月)の日経新聞によると、そのような多国籍企業の過度な節税を防ぐ狙いで2016年度決算から新たな国際課税ルールが適用されるようです。


新しいルールでは、3つの文書の作成が必要になります。


1 「マスターファイル」 グループ全体の構造、戦略に関する情報を記載


2 「ローカルファイル」 海外子会社の経営や取引に関する情報を記載


3 「国別リポート」 国別の収益や納税額、資産などの情報を記載


1の「マスターファイル」と2の「ローカルファイル」は、海外の子会社を通じてそれぞれの国の税務当局に提出する。


3の「国別リポート」は、企業の本社のある税務当局に提出。


「国別リポート」は、企業の本社がある国の税務当局が海外の当局からの求めに応じて情報を提供する→当局は企業が実際にその国でどれだけ稼いでいるのか把握でき、適切に課税できる。





企業の決算資料や税務当局の脱税摘発に関する文書の和訳やチェックのお仕事をときどきいただくので、税務の動向を大きく把握していきたいと思います。



今まで書き忘れていたのですが、私は、翻訳は和訳専門です。チェックでは英訳チェックをよく受けます。