SESSIONが始まると中央から堤防よりに場所を写した。(写真のポイント)
波は正面よりもショルダーがない三角なレギュラー中心だがINSIDEにはいると
急にマシンのようにBREAKしだす。
波の数は豊富だが自分がドピークにいないとボードが下に降りていかず波に同調することができない。
日頃の感覚だと滑り出しそうな角度でも淡水まじりで浮力が少なく走り出しが弱いのでFREEFALLのようなイメージでドカボレなピークから全力パドルをしないと波に置いていかれてしまうのだ。
乗れてしまえばTUBEをまかないギリギリの角度でRIPが永遠に続くのでスケートランプのようなRでのSURFINGを存分に楽しめた。
ただINSIDEまではBREAKのすぐ下でのMOVEが必要なのでこの角度に慣れていないクルーは少しショルダーに行き過ぎにみえた。
CUTBACKやカービングは冴え渡っていたものの戻り系のACTIONは慣れていないINSIDEのマシンブレイクに
タイミングを合わせるのが難しいようだった。
俺はレールをいれた返しが重視ののRIPでOUTSIDEから掘れたピークにへばりつきINSIDEのマシンのSECTIONに併せてTOP SPEEDにもっていくことでこの波をやっつけられた。
やっかいなことに感覚ではわからない程度だが小川の水と混じり合うことで愛車の浮力をなくしSPEEDをロスさせた。
さらにマシンブレイクはSNAPPERのようにOUTSIDEによれていく為ショルダーにボードをもっていってのTRIMが難しい。
経験不足のKIMやBAKABAYASIはBOTTOMに降りすぎるためにショルダーに距離ができTRIMを合わせられずに捕まってしまっていた。
何本かLONGRIDEして沖に向かうとき波と完全に同調したことを感じた俺は今日が自分の日だと感じた。
あっという間に日が暮れてきた。
最後にダメ押しのLONGRIDEを乗り継ぐと俺はこの日やり残すことはないように感じた。
そして皆のRIDEをせめて一本でも収めてやろうとカメラのもとへ向かった。
かなり暗くなってきたことと俺が戻ったことで、でなければいけないと思ったのか41とSUNNYはすぐに,海からあがる。
残った3人も完全に日が沈んだことでラスト一本を待ってるかのようだった。
SETが来なくなり、急激に闇が3人を包んでいく。
まずKT8が乗る。暗いので見えないのか小ぶりの厚い波に乗ってしまいそのままWIPEOUT。
そのあとでKIMがやはり小ぶりの波をつかんだ。
KT8の波とは違いショルダーがある形の良い波だった。
深いBOTTMからRIPを狙いにいった。
めずらしくドンピシャの掘れたSECTIONに板を持っていった。
角度、SPEEDも申し分ない。
RIPにノーズがかかると波の切り立ったRIPで左のレールを食わせて回す。
スプレーが綺麗に上がるが着地に向かうFREEFALLに肝が縮まったのかそのまま最後まで返すことなくWIPEOUTしてしまった。(下の写真参照)
KIMRAの今年のAPROACHの中ではBESTなものだった。
来年は同じAPROACHでMAKEするKIMRAを見てみたい。
一人になったBAKABAYASIは急激に寂しくなったのかママのおっぱいが恋しい迷い子のように波にも乗らずあせって岸に退散していった。
結局このKIMRAのRIDEが2011年俺たちのLAST RIDEになった。
この時間まで海に入る奴はなかなかいないだろうからERTHの2011シーズンの大取を飾ったといっても過言ではないはずだ。
去年のこの時期、KIMRAはHAWAIIにいたがその時よりも1段登った奴がいる。
SURFINGは上手くなるのが難しい遊びだ。
でも一年単位で成果を上げれるか否かでSURFERとして本物になれるかが決まってくるのだ。
皆が無事、海から上がってくるのを見届けると駐車場に向った。
着替え始めたSUNNYと41がそれぞれの言葉でSESSIONを振り返った。
“いや~最初のGET、死ぬかと思いました。体調が悪かったんで皆に迷惑をかけると悪いから諦めようかとも思ったんですが・・・やって本当によかったです。”
SUNNYがはれぼったい顔でにやけながらつぶやいていた。
この男は弱音こそはかないがまだ体調がだいぶ悪そうだ。
旅のおわりまでには絶好調のSUNNYをみせてほしい。
41は対照的に最高な笑でこのSESSIONを締めくくる。
“TENCHOU、勝利の女神は残り一秒でやってくるんですよね・・・本当、感動っす”
41から何度か聞いたフレーズだがLUCKY MANである41は日頃の生活でもミラクルが多い。
運がいい奴で片付けてしまえばそれまでだが俺は本当の理由を知っている。
それはあいつの精神だ。
どんなことにも全力で折れない心がある。
最後まで妥協せずあきらめない。そんなことがこんなミラクルを引き寄せるのだろう。
諦める奴や努力しない奴には本当のミラクルは存在しないのだ
全員が着替え終わる頃、あたりは真っ暗で車の光だけが公園の真ん中に光っていた。
何十キロも遠くでうっすらと街の明かりが見える。
今宵は大晦日だ。
我ら男、6人衆は伊達じゃない。
昼だけでなく夜も狼になるばく、大きな体を折りたたんで狭い車に乗り込んでいく。
いい波を食らって心が満腹になったバカヤロウたちを乗せた車はヘッドライトを付けると街の灯りに向かって走り出すのだった。
