密室リンク 01-4 | errorsのブログ

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―4―


 ・・・ドサァ。

60秒間、しこたまボディを責められて、私は前向きに倒れ込んだ。
打たれた腹が痛むワケじゃないけど、両手でお腹を抱え込む。
うん。
丁度、お腹一杯って表現が、適切なんだと思う。


 「う・・・げ・・・き、効いた・・・ぁ」


特に最後のアッパーは、格別だった。
残念ながら体液のエフェクトまでは実装されてないが
もし備わっていたとしたら・・・辺り一面、血反吐の海だろう。
今後のアップデートに期待だ。


さて、体力ゲージは残りあと数mm・・・恐らくもう1発喰らえばアウトだろう。
武士の情けか、はたまた運が良かったのか。
私がここまで好き勝手にされるがままになったのは、もちろん想定外のユニークスキルもあるけど
実は、もう一つ理由がある。
確かに殴られたい願望はあるけど・・・それよりなにより。

私は咄嗟に体を起こす・・・と同時に彼女の小麦色の腹筋めがけて、手刀を突き出す。


 ――ズブォ・・・


 「ぇぐッッッ!? ・・・っかは・・・な、なんで・・・」


 「アハ・・・やっと、入った♪」 


信じられない、といった表情のアルカ。
無理も無い。
仕留めたと思った相手が起き上ったとしても、恐らくここまで動揺しなかっただろう。
問題は、その自慢のガチムチの腹筋を突き破り
指先から手首まで、深々と私の手刀が突き刺さっている事だ。
アルカのゲージが、今までに無い位減少する。

音を立てて引き抜くと、よろめくアルカ。
まだショックから立ち直れてないのか・・・その隙を逃す手は無い。
間髪入れずに、あらゆる角度から、その腹を穿つ。


 ズドォゥ・・・!!


 「んぅッ・・・」


右ストレートが、6つに割れた腹筋のど真ん中に、綺麗に突き刺さる。


 ゾンッ!!


 「ぶぇッッ・・・!?」


左フックは、アッパー気味にレバーへ。
更に今度は6発のショートフックで、ご自慢の腹筋の
その肉団子を順番に潰す。


 ドヌッ・ドズッ・ズブッ・グボッ・ドチッ・ゾブッ・・・


 「ンッ、ンッ、ンッ、ぐッ、うぐッ、んん”ん”~~~~ッッッッ!!」


咄嗟に、腹筋に力を入れようとしてるんだろうけど
残念ながら、そんな動作はこのゲームでは無効だ。
まるでお餅のように、全弾めり込んだ。
気付くと、アルカの残り体力ゲージは半分を切っている。
もう少し愉しみたいけど、仕上げにかかろうかな。


 「さて、と・・・それじゃ、貰った分はきっちり返さないと、ね!」


 ドムゥンッッッ!・・・・・バキャアッ!!


 「うぅッッぶ・・・お・・・あ・・・・・・・アグゥ!!」


強めのボディアッパーでアルカの体を浮かせると、
後ろ回し蹴りで吹き飛ばす。
一直線に飛行した彼女の体は、木々を数本薙ぎ倒して、比較的太い木でようやく止まる。
彼女の体がズリ落ちる前にダッシュで追いついた私は、
その勢いを乗せたまま、そのボディに膝を突き刺した。


 ――――ズッッッボゥァ!!


 「・・・・・・オゲァッ!!」


肉を掻き分けて、腹全体を押し潰されるアルカが、舌を出してエヅく。
ミシミシと音を立てて木を突き破ると、また別の木で止まった。
あんまりこの区画から離れすぎない方がいいかな。
ゲージも残り僅かだし、カワイイ呻き声も聞けたしね。
そろそろ、フィニッシュにしよう。



 「ど・・・どう・・・して。アタシの、腹・・・が・・・ッ!?」 


 「・・・ごめんね、私、負けるのってあんまり好きじゃないんだ。」


――ドムンッ 「うぅッッ!」


――ズムンッッ 「おうぅッ!」


――ドッボォァッッッ 「うぅぇえええッッ!」


 (この肉感・・・それに表情・・・ほんっと、たまんないッ!)



締めは、左右3発のボディアッパー。胃袋に2発と、ラストはやっぱり鳩尾。
最期の一発は、それこそ絞り尽くすようにアルカの腹を堪能した。

『--winner,,,sao !!--』

目の前に透明な文字が浮かび上がり、相手の体力ゲージがゼロになった事を知らせてくれる。
・・・ごちそうさまでした。