本当だから驚きだぁ! 官能小説家の来しかたの記-9
女史は驚くべき性癖の持ち主だった。SMを好んだのである。もちろんSMプレイはやったことはなかったようだが、女史の部屋に呼ばれ一線を交えた後、シャワーを浴びる女史の目を盗んで、コッソリと屋探しをすれば、SM関係の猥本がたくさん見つかった(俺が渡したDVDも捨てずにとってあった)。もちろん最初から縛ってほしいと女史が求めたわけではない。だが強い言葉を俺に求めたり、乳房を抓ってほしい、と要求したりしたので、ひょっとしたら、と考えていたのだが、その俺の考えは確信に変わっていったのだ。「マラマラ堂」には夜の世界の情報がたくさん蓄えてあった。その一つにラブホ情報がある。出入りしていた好き者が作っており、出始めていたエクセルできれいに、アイウエオ順に整理されていた。大見出し「SM」の項を見れば、錦糸町、市川、新宿等々……。常備している器具まで記入してある優れもの。まさに、げに恐ろしきはエロ事師たちというべきか。 面白い場所がありますよ、ちょっと行ってみましょうか? 説明をする俺の言葉に女史は熱心に耳を傾けた。あくまで俺が、必死に、懇願して、やむを得ず……。その形をとって女史はついに、願望であったSMを経験し、虜になったのだった。 女史がどんな格好で啼き狂い、どんな卑猥な言葉を口にし、汗まみれでのたうち回ったかはここには書けないが、後の、乞うご期待ということにしておこう。しかし縛った後の手首にはサポーターを巻いたり、更衣室では傷だらけの背中を決して見せない、などの注意をしながら、我が美貌の上司は毎回毎回、性の深淵を覗き込み、そしてその深淵から抜けられなくなっていった。俺はSMっぽい駄作も書いてはいたが、特段その毛はない。ただプレイとして女史を嬲っていただけだった。 昼間は厳しくも有能な上司として部下の俺に君臨し、夜は奴隷としてご主人様の俺に跪く。我が美貌上司は自身の性癖に囚われ、存分に肉の快美を味わったのだ。そう、俺はこうしてまた、「女道」を具現化したのだった。「内村慎也とは?」こんなエロ小説を書いています! ここをクリックしてください!