本当だから驚きだぁ! 官能作家の来しかたの記-最終章です!
飯山由香はお嬢様だったが、周りのバック事務の女性陣とはなじんでいなかった。給料が全部お小遣い、高級マンションに住んで持ち物もブランド品ばかり。時折父親からと思われる高級菓子の差入がディーラー連中に届き、まあ他の女性行員たちは面白くなかったのだろう。 飯山由香も悩んだり、落ち込んだりはせず屁の河童だった。しかも驚いたことに、株式トレーダーに興味があるという。俺は 落ちこぼれトレーダーだったが、基礎はすべて知っていた。そこで、場がひけ事務処理が落ち着いてくると少しづつ飯山由香に教え込んでいったのだった。 飯山由香は妙に行動力があり、一通り為替、株式の知識を吸収したあと、市場部長に直訴、株式トレーダーに挑戦したのだった。 ちらりと太ももを見せ、豊乳を押し付けたのかどうか、何と少額ではあったがポジションを持つことができたのだった。 だが、驚いたことに、あれよあれよという間に飯山は稼ぎ出したのである。そうなれば、今まで由香ちゃん、だの、飯山くーんだの、ペット扱いしていた他のトレーダーたちは目の色が変わった。小娘に負けてたまるか! という醜い嫉妬だね。 唯我独尊、我が道を行く、そんな態度で淡々と稼ぐ、飯山由香。その買った、売ったの伝票の検印(事務処理の確認のこと)を行う度に、俺は何とも言えない気分になったものだ。 もちろん負けることもあった。そんな時は俺に相談し、作戦会議だ。自分がディーラーの時は負け続けだったくせになぜか飯山へのアドバイスはピタリ、ピタリと当たった。つまり名選手必ずしも名監督ならず、の例えどおり、俺はよき指導者だったのだ。しかもその外見ゆえ、WBSなどに出演している著名なストラテジストも親切に指導を行ってくれたのだ。 そして、皆さん、わかるでしょ。またしても俺は目黒にある飯山由香のマンションに入り浸ることになる。そんなこんなで俺は在職中は存分に楽しんできた。実に楽しかった。大した出世もせず銀行に寄生していたが、俺は満足だった。だって働きながら享楽のすべてを味わうことができたのだからね。 ということで、我が「来し方の記」ブログはここで終わりにします。ハッピーエンド、そういうことですわ。こんなエロ小説を書いています!ここをクリックしてください!