(山田)

留学支援について伺います。

東京都港区の公立中学校のシンガポール修学旅行に衝撃を受けまして、予算は5億1,272万1千円、 保護者の費用負担は、交通費、食費、宿泊費の一部として一律50,000円と、その他、パスポート代、現地活動費などで17,000円程度を見込んでいるとの事です。

もし本市が港区と同等の内容で公立中学校の修学旅行をシンガポールにした場合の必要予算を教育次長に伺います。

 

(教育次長)

修学旅行についての御質問でございますが、

市立中学校修学旅行同様内容場合必要経費つきまし港区の経費参考試算ますと68なるところございます

 

(山田)

本市の教育格差を垣間見る数字として「年刊 教育調査統計資料」の2023年度版の私立中学校進学割合で、中原区が26.4%と市内で最も高く、最も低いのは多摩区で10.9%。教育格差や子どもの貧困は大きな課題でありますが、国際都市となりうる本市100年先の未来を考えると「国際人」マインドの醸成は重要であり、本市こそ、教育格差によらず子ども達に川崎を外から見て、異なる文化・背景を持つ人々との交流や相互理解の経験を通じて自分自身の世界を広げる経験をしてもらうことは極めて重要だなぁと感じています。が、修学旅行を海外に、という事は限りある予算でその実施は課題も多いので、「留学支援」について以下、質問をしてまいります。

実際に留学支援をしている自治体もあります。

例えば、港区では教育委員会管轄で「港区小中学生海外派遣」として各40名以内をオーストラリアへ夏休みに10日間程度。

横浜市では国際局管轄で高校生等10~20名におおむね1年間の海外留学補助を最大40万円。

どちらも「国際人育成」と掲げています。

本市の国際人育成の重要性と海外留学の有効性について、見解を教育長に伺います。

 

(教育長)

海外留学等についての御質問でございますが、

グローバル社会において、国際的な幅広い視野を持っ て、 多様な人々と協働しながら活躍できる人材を育成す ることは、本市においても重要であると認識しておりま す。 

また、海外で学び、生活することは、文化や背景の異なる多様な人々との交流を通して、自身の視野を広げ、考えを深めることのできる貴重な経験となるものであり、海外留学は、そのような経験につながる機会の一つであると考えているところでございます。

 

(山田)

川崎の子ども達にとって貴重な経験になる、とお答えいただきましたが、本市には「川崎市子ども・若者応援基金」があります。

本基金は教育格差の解消、挑戦の後押しといった夢や目標を持つ川崎の子ども・若者の応援のための基金です。

Stanford e-Kawasakiの取組は大変素晴らしいのですが、特定学校に対象が絞られていることが残念だと感じています。

例えば、本基金を活用し海外留学支援を是非検討して欲しいところですが、国際都市としてのポテンシャルあふれる本市において、子ども達への海外留学支援についての見解を市長に伺います。

 

(市長)

子ども、若者応援基金を活用した留学支援についての御質問でございますが、

子ども・若者応援基金は、頑張る子ども、若者を応援する互助のまちづくりの推進のために、平成304月に創設したものでございまして、競輪・競馬事業の益金や趣旨に賛同していただける市民や企業の皆様からの寄附金等を積み立てるとともに、「機会格差の解消」、「挑戦の後押し」及び今年度から新たに設定しました「地域で支える」を3つの柱として、Stanforde-Kawasakiをはじめ各種事業の財源に活用しております。

ご提案の留学支援については、掛かる費用と基金の額などを考えると、現時点での活用は難しいものと考えておりますが、本市の子ども・若者が、国際的な幅広い視野を持って活躍できるよう支援するため、今後につきましても、本基金の持続可能で規律ある運用とその活用を図ってまいります。

 

(山田)

現時点では難しいとの事ですが、折を見て、ご検討など、いただけたら嬉しいなと思います。

ありがとうございました。