(山田)
若者文化発信によるまちづくりと若者支援の連携について伺います。
令和2年度予算審査特別委員会において、2015年2月に多摩川沿いで発生した中学生死亡事件のその間の取組を伺い、地域の関係機関や各局との連携をより一層強化し、子ども達のSOSを見逃すことなく、取組を進めていただきたい、そのためにも、若者文化発信による魅力的なまちづくりの取組に若者支援の視点も取り入れていただきたい、とやりとりをさせていただきました。
特に、若者文化創造発信拠点における運営事業者についても意識の醸成を図り、相談・支援の視点を持っていただきたい、との質問に、「なかには「微弱なSOS」を発信する子や、いわゆる「気になる子」が来場する可能性もございますことから、こうした子ども・若者への対応や相談・支援の視点を持ちながら施設運営を行うよう、運営事業者に対して要請してまいりたいと存じます。」と答弁いただきました。
その若者文化創造発信拠点であるカワサキ文化会館が昨年8月開業しましたが、事業者への要請や取組について、進捗を伺います。
(市民文化局長)
カワサキ文化会館についての御質問でございますが、
若者文化創造発信拠点である「カワサキ文化会館」は、「日常の施設」として、昨年8月末に川崎ブレイブサンダースが事業者となり、京急川崎駅前に開館しまして、2月までの6か月間で、利用者が約11,500人と、大変多くの方に利用していただいております。
この間、事業者において、子ども・若者への対応や相談・支援の視点を持ちながら施設運営を行ってきたところでございますが、これまでのところ、いわゆる「気になる子」などの報告は受けておりません。
令和元年策定の「若者文化の発信によるまちづくりに向けた環境整備等に関する基本計画」におきましては、「次世代を担う子ども・若者の健やかな成長や、多様性を尊重する価値観の理解向上、健康づくりなどが行われている」ことを日常のシーンとしておりますので、今後も引き続き、この点を踏まえながら施設運営が行われるよう努めてまいります。
(山田)
事業者においても、子ども・若者への対応や相談・支援の視点を持ちながら施設運営をしてくださっているとの事、ありがとうございます。引き続き、よろしくお願いします。
その、カワサキ文化会館について、来場者の特徴や、次世代を担う子ども・若者の健やかな成長にも資する取組など状況を伺います。
(市民文化局)
カワサキ文化会館についての御質問ですが、
平成30年策定の「若者文化の発信によるまちづくりに向けた基本方針」では、「施設利用者によるコミュニティの形成が、よい意味で自分たちの施設と捉え大切に利用し育てていくという意識や、施設内外でのマナー意識の涵養などに重要な役割を果たす」としております。
当会館では、マルチパスエリアでのバスケットボールの利用をはじめ、ブレイキンやダブルダッチ、スケートボードのスクールなど、高校生以下を中心に大人までの幅広い世代が利用しておりまして、その中で、例えば、バスケットボールの利用を終えた小学生に対して、各スクールのインストラクターが声をかけ、ブレイキンやダブルダッチを体験してもらうといった利用者同士の交流も生まれております。
こうした多様な世代の交流は、徐々にコミュニティの形成を促し、利用者同士のお互いに良い影響を及ぼし合うことや、若い世代がルールやマナーを守ることの大切さを学ぶ機械などにつながり、ひいては、次世代を担う子ども・若者の健やかな成長に資するものと考えておりますので、引き続きその取り組みを進めてまいります。
(山田)
すでに多様な世代の交流が育まれているとの事で、今後のその発展を楽しみにしています。
関連しまして、「若者文化の発信によるまちづくりに向けた環境整備等に関する基本計画」における非日常施設について、川崎区ちどり公園でのサウンディング型市場調査を実施しましたが、その後の検討の進捗について、課題もあればあわせて伺います。
(市民文化局長)
若者文化における「非日常の施設」の整備に向けた取組状況についての御質問でございますが、
「若者文化の発信によるまちづくりに向けた環境整備等に関する基本計画」におきましては、若者文化をより成熟させていくため、誰もが憧れを抱き続けるランドマーク的な「非日常の施設」と、日常的に練習ができるような比較的小規模な「日常の施設」を整備していくことを位置づけております。
「非日常の施設」につきましては、ちどり公園を対象とするサウンディング型市場調査等の結果、現段階では、民間事業者による参画の可能性は低く、一方でDBOなどの手法を採用すれば、多大な費用を要することが見込まれております。
こうしたことから、現在は、自己資金により整備・管理運営を行う事業者の参画の可能性を探るとともに、5,000平方メートル以上の面積があり、かつ、地域住民の御理解を得られるような候補地の確保等の課題を踏まえ、ちどり公園に限定せずに幅広く検討しているところでございます。
(山田)
ありがとうございました。
中々、課題も多いと思いますので、日常の施設に対するニーズは高いと感じております、引き続き、機運を醸成していただきながら、「若者文化の発信によるまちづくり」をお進めいただきますよう、お願い致します。