(山田)

通告に従いまして、一問一答形式で質問してまいります。
はじめに学校給食の黙食について伺います。
学校給食の黙食対応が長期化しています。
いうまでもなく、給食は、ただお腹を満たすためのものではありません。
学校給食法第2条では「学校給食の目標」として「学校生活を豊かにし、明るい社交性及び共同の精神を養うこと。」

とされています。にも関わらず、楽しい給食時間のはずが、長きにわたり、お腹を満たすだけの時間になっています。


そんな中、12月1日、「市立学校における教育活動ガイドライン」の中にある「黙食」の文言が削除され、

「会話を控える」から「大声での会話を控える」に変更がなされました。

これは黙食の見直しと捉えますが、各学校に、ガイドラインの文言を削除しました、という通知だけでは、

黙食の緩和は進みません。
今回、黙食について保護者や子ども達に意見を聞くためにアンケートを実施しました。
その中でも、現在においても引き続き給食は黙食のままである、と答えた方が多くいました。

また、ディスプレイをご覧ください。

 


 

あくまで独自アンケートの結果でありますので、私に声を寄せてくださった方の中での数値ですので

一つの参考までにですが、市内の保護者に黙食についてどう思うか聞いたところ、

完全にやめて欲しいが50%、緩和を進めて欲しいが32%と、計82%が黙食を見直して欲しい、との回答でした。


また、市内の子ども達に黙食についてどう思うか聞いたところ、

 

 

嫌だと答えたのが63%でした。

なお、次に回答が多い、24%の「どちらでもいい」ですが、その理由としてそもそも楽しい給食を

知らないのでわからないから、という大変心苦しい回答が多く寄せられました。


また、子ども達は黙食給食をどう思っているか?聞きました。
「少しでも話をしたり、美味しいと言うだけで、怒られる。給食が楽しくないし、美味しくない。」
「もうやだ!と先生と喧嘩になりました」という声が寄せられました。
特に多かったのが「家や外や大人達は話しながら食べているのに、なぜ給食は話したら駄目なの?」という声でした。
そこで、この子ども達の疑問にお答えをお願いします。

 

(教育次長)

これまで、給食時間における新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策といたしまして、

喫食時はマスクを外すことから、最も注意すべき時間として、各学校に対して、飛沫感染防止のため、

適切な換気の確保、机を向かい合わせにしない、会話を控えるなどの指導を行うよう示していたところでございますが、

この度の文部科学省の通知を受け、本市の学校向けガイドラインから「黙食の徹底」の項目を削除するとともに、

「大声での会話を控える」よう改訂を行ったところでございます。
コロナ禍において、長く黙食の状況が続き、子どもたちの中にも、マスクを外した状態で会話をすることへの

抵抗感があることに加え、保護者の間にも様々な考え方がございますことから、各学校におきましては、

感染状況を踏まえながら、段階的な対応を図っているところでございます。

 

(山田)

答弁されていました、マスクを外した状態で会話をすることへの抵抗感は、感染症対策で致し方なかったところが

あるとは言え、我々大人がそうさせてしまった結果だと非常に心苦しい気持ちでいっぱいなのですが、

ですから、1日でも早く、給食は楽しい時間なのだという日常を取り戻してあげたいと思います。
福岡市では本年6月から黙食の緩和をスタートしました。黙食緩和の影響でコロナ感染が拡大したと

考えられる事例はない、との見解を示しています。
各学校に通知があった12月1日から約2週間になりました。判断が慎重になっている学校があったり、

浸透に時間がかかるのは、一定程度理解します。
ですが、小学校入学から一度も楽しい給食を経験せずに学校生活も半分を迎えてしまう子がいます。 
今回のアンケートにおいて「学校の絵本で班にしている姿を見て、びっくりした。楽しく食べていたんだ。」

と教えてくれた子がいました。
今からでも1日でも多く、楽しい給食を経験させてあげられるよう、早急な対応をしていただきたいです。
ですが、中には「感染症が心配なので黙食のままがいい」という子ども達もいました。

クラスの感染状況や様々な事情によっては再度会話を控えるなど柔軟な対応をしながら、本市では黙食は見直しです、

と明確な発信が必要と考えますが、教育長に伺います。
 

(教育長)

文部科学省に通知において、適切な感染拡大防止対策を講じた上で、給食の時間に会話を行うことも

可能であるということが、明確に示されましたので、本市におきましても、学校向けガイドラインについて、

給食時間における指導から「黙食の徹底」の項目を削除するとともに、「会話を控える」を、

「大声での会話を控える」に見直しを行い、各学校宛て、本年12月1日付けで、依頼文書を発出し、

併せて、各学校長に対して、一斉配信メールによって、周知を行ったところでございます。
学校における感染拡大防止対策につきましては、本市のガイドラインに基づき、各学校において、

児童生徒の感染状況などを把握しながら、その状況に応じた対応をしているところでございまして、

今後も、感染状況を踏まえつつ、子どもたちの健やかな心の発達にも配慮しながら、必要な対策を行ってまいります。

 

(山田)

ありがとうございました。本市においては黙食を見直した、という事でその対応を保護者にも伝えること

は必要と考えますが周知の取組について伺います。
 

(教育次長)

学校における新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策や、市立学校の教育活動に関する情報につきましては、

本市ホームページにおいて随時更新しているところでございまして、今回の改訂につきましても周知してまいります。

 

(山田)

ありがとうございました。保護者の皆さんも、市のHPに「大声での会話を控える」と見直したと

しっかり書かれてありましたら学校とのやりとりにおいても大変助かると思います。

美味しい!と言っただけで怒られなくてすむような、本来の楽しい給食の時間に1日でも早く戻ることを願って、

この質問を終わります。