(山田)
健康診断時の脱衣を伴う検査における文部科学省からの通知の取扱いについて伺います。
令和3年3月に文部科学省から「児童生徒等の健康診断時の脱衣を伴う検査における留意点について」の事務連絡がありました。
この中に、
・健康診断を実施するに当たっては、(中略)実施方法(脱衣を含む)について共通認識を持ち、必要に応じて事前に児童生徒等及び保護者の理解を得るなど、円滑な健康診断実施のための環境整備に努めること。
・検査を待つ間の児童生徒等のプライバシーの保護にも配慮すること。
その工夫例として、
・保健だよりや学年通信等を活用し、正しく検査を受け、疾病等を早期に発見することの重要性について理解を得るとともに、脱衣を伴う場合はその必要性やプライバシーへの配慮を含む実施方法について、丁寧に説明し、理解を得る。
と、一部略しましたが、そのような内容があります。
健康診断では、虐待の兆候、肌の状態、そして脊柱側弯症の微妙な差異も見逃さないために脱衣の状態で医師にしっかり見てもらうことは非常に重要です。
そのためには、事務連絡の通り、子ども達と保護者にその必要性と重要性を理解してもらうことが大事です。
今回の文科省からの事務連絡後の新年度の健康診断に関する保健だよりを複数校確認しましたが「脱衣を伴う場合はその必要性やプライバシーへの配慮を含む実施方法について、丁寧に説明し、理解を得る。」という部分の記載が不足していると感じました。
本事務連絡をどのように扱ったのか、また、子ども達や保護者に理解の促進ははかれていたのか見解を伺います。
(教育次長)
令和3年3月26日付けで、文部科学省から「児童生徒等の健康診断時の脱衣を伴う検査における留意点について」通知があり、診察や検査等に支障のない範囲で、発達段階に合わせた児童生徒等のプライバシーの保護に十分な配慮を行うことなどが示され、各学校長に4月5日付けで当該文書について参考とするよう依頼したところでございます。
通知の内容を踏まえ、各学校では、児童生徒の個々の状況に応じた配慮や工夫を講じながら健康診断を実施し、保護者から脱衣に伴う不安等について相談があった場合には、適切な配慮を行うとともに、保健だより等を活用しながら健康診断の目的や実施方法についてお知らせすることで、児童生徒や保護者の理解促進に努めているところでございますが、今後も引き続き、周知に努めてまいります。
(山田)
通知については各学校へ参考の依頼をし、保健だより等でその理解促進に努めてくださったとの事ですが確認した保健だよりにはその周知は不足していると見受けられましたし、検査を待つ間等のプライバシー保護への配慮に関しても改善すべき状況はあると指摘させていただきます。
国からの通知は、その時に全国的に課題となっている事案です。本市でも課題が見受けられる案件か、各学校への周知の重要度はいか程か、内容の吟味と学校への依頼方法の工夫を改めてしていただきたいです。
また本課題は毎年保護者から質問が寄せられる案件です。それもこの数年というわけではなく、何年も前から相談が寄せられているはずです。
健康診断以外にも、例えば体操服や水着の着替えの配慮方法等、学校の生活ルールについて年間を通して過去にも何度も、保護者から質問や問合せがある事項は把握されていると思います。
それら項目を整理し、それに対する学校のルールをHP等に公開し、子ども達と保護者の理解促進や齟齬を防ぐため、いつでもその情報にアクセスできるようにする必要性を昨今、感じます。
質問や問合せの多い学校の生活ルールの整理とその公開について教育長に見解を伺います。
(教育長)
学校での生活のルール等につきましては、各学校の状況に応じて、学校だよりや学年だより等を通じて、保護者の方にお知らせするように取り組んでいるところではございますが、質問や問い合わせの多い事項につきましては、学校ホームページの活用も含め、より丁寧な情報発信に努めてまいります。
(山田)
保護者にとっては見えづらい学校生活において、気づかない所で子どもが嫌な思いや我慢をしていないか、という知らない事への不安や不信が齟齬の原因となっている案件が見受けられます。
ですので、その払拭に努めていただきたいですし、HPに公開することによりチェック機能にもなりますので、世間の常識とずれている事案がもしあったらその気付きにも繋がると思います。
開けた学校運営と、学校生活におけるはびこる課題を解決していくための取組をお願いします。