医療費30万円かかった人が戻ってくる税金はいくら? | 歌う税金教室  税理士冨永英里のオフィシャルブログ

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こんにちは、商工会議所、出版社・テレビなどメディアからオファーのある税理士ーの冨永英里です。




今、確定申告の時期なので、

少し確定申告ネタを・・・・

今日のテーマは

医療費控除で戻ってくる金額の計算の仕方です。

たとえば、


医療費が30万円かかった場合

どれくらい税金が戻ってくるかわかりますか?

実はこの話、昔はよく聞かれました。

それも年収があまり高くない人たちに・・・(笑)

少しでも税金が戻ってくるならという気持ちで聞いたのでしょう。


例えば、

○年収600万円のビジネスマン(給与所得者)

○医療費が30万円

○税率が10%
*復興特別所得税は考慮しないこととします。

○この場合にかかった医療費を20万円とします。

還付される金額は2万円となります。


医療費控除は、合計所得金額が200万円以上の人は

足切り金額が10万円

よって30万ー10万で20万円が医療費控除。

そしてここからが問題で、

医療費控除は、税金から控除するのではなくて、

税金を計算するときの引き算になるものなのです。

だから、税率分だけが戻ってくる感じ。

ということは、所得税の税率が10%だったら、

20万円の10%の2万円が戻ってくることになります。


現在、最低税率は5%です。


たとえば年収300万の人であれば合計所得金額は192万円なので

足切りの金額は10万円を下回り、96,000円

医療費控除は30万ー96,000円の204,000円


204,000円の5%であれば、

戻ってくるのは1万円ちょっとということになります。



たいていの場合、こんなふうに答えると

え~、それしか戻ってこないの?

ってガッカリされることが多いです。


でもひとつ朗報があります。

医療費控除は、

生計を一(お財布が一緒という意味)

にする配偶者や親族の分であれば、

まとめて控除することができるのです。


その場合は、

一番税率の高い人で医療費控除を計算すれば、

戻ってくる金額は大きくなりますね。


家族の中に税率が40%の方がいれば、

20万円×40%で8万円が戻ってくることになります(^_-)-☆
*復興特別所得税は考慮しないこととします。


ところで・・・・


最近わたしの回りには、医療費控除のことを聞いてくる方があまりいなくなりました。


理由は2つあります。


ひとつは


○医療費控除でいくら税金が戻ってくるかについて関心がない

 (その理由は、拙著「なぜ成功社長のサイフは薄いのか?」に書いてあるからおわかりですね?)

○そもそもまわりに病気にかかって多額の医療費をかける人が少ない

 (その理由は、強運と潜在意識の活用によるところが大きいです)


 健康で税金をたくさん払う人

 不健康で税金がいくら戻ってくるかを気にしている人

 どちらの人生を選択するかは

 自分がどう考えているかで決まります。