冨永英里の会社経営回顧録~(前半)崖っぷちからアイデアは生まれるは真実か?~ | 歌う税金教室  税理士冨永英里のオフィシャルブログ

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(こちらは、以前書いていたプライベートブログで紹介していた記事を一部手を加えたものです)

 こんにちは、税理士の冨永英里です。

私は平成10年に独立して税理士事務所を立ち上げました。
同年、小さなコンサルティング会社を作り、代表取締役に就任しました。
独立した私には制約される時間も、人もモノありません。まさに無敵の状態となったのです(^_^;)

怖いモノ知らずで、どんどん外に出て行って自分を売りまくりました。
本を出したい!とみんなに言いまくっていたのもこのときです。


「思考は現実化するー」とはよく言ったものです。

独立して半年後に出版社からオファーがあり、
なんと翌年の春に2冊もの本が出版されたのです。

そのうちの1冊は、「有限会社設立キット」という本です。


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実はこの出版にはちょっとした秘話があるのです。
興味がある人はこのままお読みください。
冨永英里起業物語の始まりです。

副題は
「崖っぷちからアイデアは生まれるは真実か?」
です。


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私が会社を作ったのは
平成10年のことでした。
今でこそ、えらそうに、
会社を作るグッドタイミングは節税したいからではありません。
節税よりも大切なこと、すなわち仕事を真剣にしようと思ったときが会社を作るときです!
なんて書いていますが、

当時の私は
実はなぜに会社を作ろうと思ったかなんて深く考えてはいませんでした。
というのも、
私が会社を作りたいと思った最大の理由ー、
それは、
単純に

「かっこいい~」

って思ったからなのです(*^_^*)

だって、
それまでの私の社会での肩書きは、
「OL」とか「会社員」です。
その後、税理士の資格をとりましたが
他人の会計事務所では、ただの「事務員」
でしかありません。
それが
会社を作ったら
一気に、
「社長」ですよ。
大出世です。
それに女だから、
「女社長」
おんなしゃちょう・・・

カッコイイだけじゃなくて
ちょっと怪しい艶っぽい響きのある
言葉ですよね~うふふ。


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こうして
「アタシ、会社を作るわ!」
と決心することはしたわけですが、
実は私の前には
あるひとつの大きな問題が
立ちはだかるのです。
それはいったいな~に??
まさか・・・・
そうです、
まさかのアレです。
アレとは、

「お金」

(会社に投資するお金)

です。

私が会社を作ろうとした
H10年には、
最低資本金制度
というものがありました。
すなわち
有限会社は300万
株式会社は1000万円
がないと
会社を作ることが
できませんでした。
しかし、私の手元に
自由になるお金は
130万円ちょっと
の貯金しかありませんでした。
これでは
どんなに頑張っても
有限会社さえ作れません。

(実は会社を設立する前にいろいろとあって何百万かの貯金を使い果たした後だったのです)

でも、私、
こんな状況であっても
会社を作れそうな
予感がしていたのです。
予感には何の裏打ちもありませんでしたが、
まさに直感で!ですね。

その直感が
現実のものになるのに
さほど時間はかかりませんでした。

なぜなら、ある運命の出会いが訪れたからです。
それはまさに「同士」
とよぶのにふさわしい人でした。
その同士も、
これから事務所を独立して
会社を作ろうと思っていた人だったのです。
会って2回目には会社設立のスケジュールを
打ち合わせしていました。
組織形態は有限会社
資本金300万円は
各自150万円ずつ。
そんなことを決めながら
自分たちの会社のドリームプランを
練っていたのです。

あれ?
でもちょっと待って。
確か私の貯金、150万円ありませんでしたよね?
そうです、わたしにとっての
最後の問題は
どうやって
150万円を作り出していくかです。
私は
130万円しかない
と正直に
言うことができませんでした。
3日、4日、そして1週間が過ぎました。
言いにくいことって
時間が経てば経つほど
心が苦しくなるものです。
そしてとうとう私は切り出したのでした。
「ええっとね~、
実は今、130万円しか持っていないの、
150万まで少し足りないんだ~」
税理士なのに150万円程度の
貯金もないのか・・
だったらひとりで300万円出して
会社をつくったほうがマシだ
と言われたらどうしよう?
私の中にいろんな妄想がかけめぐります。
恥ずかしさで体中がいっぱいになり
心臓の鼓動がドクンドクンと
手のひらにまで伝わってきました。

私の発言を聞いたあと
相手の人はとくに驚くわけでもなく、
やさしく笑って
「そうか・・だったら僕が
その分を出してあげようか?」
と切り出したのです。

しかしなぜか私は
それを断ったのです。
そこまで人に頼ってはいけないー
天の声がそう言ったのが聞こえました。
う~ん
じゃあ、どんな方法があるんだろう?
そんなとき、
あるひとつのアイデアが
わたしに浮かんだのです
(つづく)
冨永英里