めちゃくちゃ有名な世界中で読まれているベストセラーである「7つの習慣」ですが、これを改めてじっくり読んでいるところです。
7つの習慣の中身は有名で、子供向けにも本が出ているのでなんとなく聞いたことがあると思います。
主体的である とか Win-Winの関係等・・・
ですが、習慣の説明に入る前に書いてある「前置き」のところにすごくいいことが書かれています。
これを読まずに7つの習慣を実践しようと思ってもなかなか難しいのでは?と思ったので、そちらを紹介したいと思います★
インサイド・アウト
(著者と妻の間の息子の話)
息子が学校生活にうまくなじめずに苦労していた。
成績が振るわず、対人関係も未熟で、友達を困らせることもたびたびあった。
背が低くやせっぽち、うんどうもからきしダメ。
著者と妻の二人は、息子の力になろうと必死だった。親として成功したいと思っていた。
だから息子のためになるようにと彼に対する自分たちの態度と行動を改めた。
積極的な心構えというテクニックを駆使して、息子を励まそうとしたのだ。
「がんばれお前ならできる!バットをもう少し短く持って、ボールから目を離すな!」「いいぞその調子で頑張れ!」と励まし続けた。
他の子たちが笑おうものなら「ほおっておいてくれ、からかうんじゃないと」しかりつけた
すると息子は、「うまくなんかなりっこない、野球なんかもう嫌だ」と言って泣き出すだけだった。
著者はこのころ、さまざまなリーダーシップ開発の研修を行う仕事をしており、期待理論や自己達成予言「ピグマリオン効果を」調べていくうちに、ものの見方が人の内面の深いところで作用しているということに気づいた。
何を見るかというよりも、どのようなレンズを通してみているかが問題であり、そのレンズこそが一人一人の世界観をつくっているのである。
息子に良かれと思ってやっていたことは、実は私たちのレンズを通して息子を見ていた結果なのだと気づいた。
心の底で「息子は他の子たちより劣っている。何かが足りない。」と思っていた。
そこから息子が感じとるのは、
「お前は劣っている、だからお父さんとお母さんが守ってやらなくてはならない」ということ。
この状況を変えるには、まず自分たち(親)が変わらなくてはならないのだと悟った。
そして自分が本当に変わるには、モノの見方を変えなくてはならない。
世間の目に映る自分たちの姿のほうが気になり、いい親とみられたいあまり、息子を見る目が歪んでいた。
私たち夫婦のものの味方、問題に対する態度には、純粋に息子のためを思う親心よりもはるかに多くの事柄が潜んでいたのである。
コヴィー氏はこのときにいろいろな文献を読んで、研究し、小手先のテクニックを使って相手を操ろうとしても、それはすぐにわかってしまう。(一夜漬けの勉強と似ている)
この息子に対してコントロールしようとし、脅かしたり何かしたりしても、全く効果がなかった。
息子を肯定し、彼の価値を認め、成長を喜ぶことが、親の自然な役割なのだとわかった。
自分たちの動機にも意識的に働きかけ子ども達が「いい子」であることに満足感を得ようとする態度を改め、自分自身の内面的な安定を育てる努力をした。
他の子と比較して優劣を判断したりせず、息子と過ごす時間を心から楽しめるようになった。
世間の基準に照らして息子を判断することもやめた。
息子は社会に十分適応して生きていけるとわかったから、他の子たちから笑われても、しゃしゃり出ることはなくなった。
その後息子は学業成績、スポーツ、人間関係など目を見張るほど成長した。
インサイドアウトとは一言でいえば、自分自身の内面から始めるという意味である。
内面の最も奥深くにあるパラダイム、人格、動機を見つめることから始めるのである。
息子をどうにかしようと、励ましたり、ご褒美を与えたり、小手先のテクニックを使うのでは一時的に変わっても、またすぐに元に戻ってしまいますよね。
根本的に解決したいのであれば、自分の内面から変えていくことから始めるということなんだそうです。
アウトサイド・イン?
様々な体験を通して分かったことは、決定的な解決策、永続的な幸福と成功が外から内に(アウトサイド・イン)もたらされた例はひとつとしてない。
アウトサイド・インのパラダイムに従った人は、幸福とはいいがたい結果となっている。
被害者意識に凝り固まり、思うようにいかないわが身の状況を他の人や環境のせいにする。
夫婦ならば、お互いに相手が変わることだけを望み、罪をあげつらい、相手の態度を改めさせようとする。
南アフリカ、イスラエル、アイルランド。
この3つが抱えている問題の根源は、アウトサイド・インという社会的パラダイムに支配されていること。
敵対するグループはそれぞれに問題は「外」にあるとし、「向こう」が態度を改めるか、あるいは「向こう」がいなくなりさえすれば、問題は解決すると思い込んでいる。
7つの習慣としてまとめた原則は、私たちの良心と常識に深く根付いているものばかりだ。
自分の内面にあるそれらの原則に気づき、引き出し、生かせば、どんなに困難な問題でも解決できる。
そのためには新しい、より深いレベルの考え方「インサイド・アウト」へとパラダイムシフトすることが必要である。
では、7つの習慣とはいったい何か?
私たちの人格は習慣によって作られる。決して一度の行動だけでは変えられない。
習慣は身に付けることも、断ち切ることもできる。どちらにしても応急処置的な手段は通用しない、強い意志を持ち、正しいプロセスを踏まなくてはならない。
個人の効果性、人間関係の効果性を高めていく統合的なアプローチ。
(効果性・・・長期にわたり高い効果を上げることができる能力をいう、統合的・・・ひとつにまとめた、統一的な)
原則を基礎としているので、最大限の効果が長期にわたって得られる。個人の人格の土台となる習慣。
「成長の連続体」
誰しも最初は他者に100%依存しなければならい赤ん坊として人生を歩み出します。
最初は誰かに保護され養われ育てられます。
しかし年月とともに、肉体的、知的、感情的、経済的にもだんだんと自立していきます。
やがて完全に自立し、自分のことは自分で決められる独立した人間になります。
成長し、成熟すると社会を含め、自然界のすべては生体系という相互依存で成り立っているということに気づく。
さらには自分自身の本質も他社との関係で成り立っており、人間の生活そのものが相互に依存しあっていることを発見します。
まずは段階を踏みながら少しずつ進化的に成長していきますが、その効果は飛躍的なものになります。
これを理解したうえで、本編の7つの習慣を読み、取り掛かるのがいいと思います。