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『芸術家の愛したスイーツ』 山本 ゆりこ 
 
本書は芸術家とスイーツの甘い関係を説いた、フォトエッセイです。
(レシピも掲載されてますよ^^)

ピカソ、マネ、セザンヌ、ルノアール、ダリなど18人の芸術家たちの愛した「スイーツ」を別の角度から
探り、それぞれの人生が語られています。

例えば、ノストラダムですが医師としてペストが大流行した際に感染の危険を顧みずペスト撲滅に力を
尽くしましたが、もうひとつ大きな功績がありました。
 
プロヴァンス地方はフランスでも有数の果物の産地ですが、収穫期になると食べきれずに大量廃棄さ
れていたのです。(もったいないですね。。)
そこでノストラダムスは考えました。
これらを冬や飢饉に備えて保存できないものかと。。。

そして、出来上がったのがコンポート(果実の砂糖煮)、コンフィチュール(ジャム)、パット・ド・フリュイ
(ゼリー)です。   
さらに、ノストラダムスは、野菜や生姜など香辛料で作るレシピも考案し、本書では生姜のコンフィチュ
ールが紹介されました。
現代においてフランスにさまざまの果物の保存食があるのはノストラダムスのお陰のようです。
(これもひとつの予言?!でしょうか。^^)
 
美食家といわれるモネのスイーツはオーストリア軍と戦っていたフランス軍がアーモンドとお米で命をつなげたというエピソードからきているパン・ド・ジェーヌ。
表面にアーモンドのスライスを散らし生地にはアーモンドパウダーがたっぷりとはいったケーキです。

マネはブリオッシュ、セザンヌは一般的なフランス菓子とは異なったアーモンドやハチミツ、果物の砂糖
漬けでコクをだすブラン・マンジェ。
 
ピカソはオリーヴオイルの揚げ菓子、ヘミングウエイはりんごのパイ(タルト・オ・ポム)。
そして、オペラ界の巨匠ヴェルディは洋ナシを丸ごと赤ワインで煮た甘いコンポートに目がなかったそう
です。
ひとくちにスイーツと言っても、風土や、味、作り方など、、それぞれの思い入れがあったり、ひととなりの物語があるものです。
どんなに偉大な芸術家も、今の私たちと変わらず、スイーツが大好きだったことに親近感を覚え、意外なエピソードに驚いたり、感心したり、、。とても興味深く、そして美味しく読みました。^^

私は、食いしん坊なものですから今日は甘いものは控えましょうと思っていてもそれを目の前にした途端決意が揺らぎ、もう、食べずにはいられなくなります。
なんとも抗いがたい力がスイーツにはあるのでしょう。
ですから、ページを開くたびに(写真を見るたびに)こよなく美味と思えて大変困りました。
食いしん坊さんは、そこをぐっと抑えて読んでくださいね。(笑)