~チャンミンside~
────チャンミナ?
え?──顔をあげたら30㎝先ににっこり笑ったアーモンドアイ。
「っ/////!」
ガバッと後ろにのけぞって、・・って、ここどこ?
やたら広い部屋にデカいベッド。
机には雑誌が山ほど積みあがっていてただの物置きだ。
造り付けの本棚にはバスケの雑誌と漫画。
図鑑や辞書が開かれた形跡も薄く整然と並んでいた。
「あ、あれ?///・・ここって?」
部屋の中央に深いグリーンのラグ。
そこに座る僕の前にはテーブルに広げられた夏休みの課題があって。
「何言ってんだよ?俺んちで課題やってるんじゃん。」
可笑しそうに、ふっ、と笑う人。
何が何だか分からない。
え?いつの間に?///
「変なチャンミナ~。」
スッとその人の手が僕の右手に触れる。
親指をさわさわと動かすから、その感触に背中の中心がゾワッと震えて。
「や、・・やめて、くださいってば!」
右手を振りほどくより早くギュッと握られる。
「ほら?行こ?」
え?え?///////////
ちょっと待って!
何がどうして今この状況で、───僕はベッドに連れていかれてるの?
「あのっ///・・ッヒョン!な、なにを?」
手がふとほどけて止まりそうになる身体を、今度はがっちり肩を抱き込まれた。
「何をいまさら。」
くっ、と可笑しそうに片方の口角があがって、はむ、と耳を甘噛みされるのに本気で身体が跳ねる。
頭の中がぐるぐると、───いちいち敏感に反応するのが恥ずかしくて逃げようと思うのに、身体がいうことをきかない。
ギュウっと抱きしめられれば、当然のように背中に回した腕。
こんなこと!////そう思うのに、ひどく慣れた行為のようで、いつもの温もりに蕩けるほど幸せな気分になる。
───────ああ、柔らかい、ユノヒョンの唇。
チュッと触れただけのキス。
重なった視線が恥ずかしくてとっさに目を伏せたのを。
「目、・・逸らさないで?もっと俺を見て?・・・もっと深いキスを頂戴?」
それは甘く甘く、どこまでも甘い。
再び重なった唇は深く奥まで繋がっているようで。
隙間を縫って入りこんだ舌先が僕のそれにしつこいくらい絡められ。
「・・っん、ぁあ、・・んあ、・・」
聞いたこともない声が自分のものだという現実に眩暈を覚えながら、・・それでもとまらない。
「ッヒョン、・・。」
「なに?チャンミナ、・・・気持ちいい?」
「え?///・・あ、・・ゃだっ////。」
気づけばいつの間にかベッドの上。
きっちり服を着ていたはずなのに、なぜか下着姿を晒して。
覆い被さったヒョンの重みがやけにリアルで、首筋から肩のラインを這う舌がねっとりと熱を伝える。
こんなこと、・・ヒョン?
男同士なのに、どうしてこんなにも身体が熱いの?
ファーストキスもまだなのに、・・あ、でも今、がっつりしてなかった?
「な、・・もっと、・・かわいい、チャンミナ。」
そうっとヒョンの手が僕の弾けそうになってるところに触れて。
────ビクッと、
思いきり身体が跳ねる。
「あ、・・・っ。」
そこは見覚えがありすぎるくらいの部屋。
ハァハァ、と荒い息遣いに額のじんわりした汗の感触。
きれいに整頓された机の上には、宿題が途中やりで開かれていて電灯がこうこうと照していた。
どうやら宿題の途中、少しだけ休憩のつもりで寝てしまったらしい。
「・・・ハァ、・・・ユノヒョン。」
無意識に触っていたリアルな塊だけが現実で、
すっぽり抜けおちた幸せに泣きそうなほどの空虚感。
「・・・ユノヒョン。」
そのままもう寝ることなんか出来なくて。
だからといってヒョン相手に熱を吐き出すことも出来なくて。
悶々としたまま明け方近く、うつらうつらし出したところで寝過ごしちゃって、何も食べずに走って行ったのが悪かった。
その日は9月のくせにうだるように暑い日だったから。
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いつもありがとうございます♪
ベタな夢落ちです^^;
実はこれからベタが続きます~!エヘヘσ(^_^;
momokoさん《cheering7》前記事コメント欄より♪
初めての印象的な出逢いは、10年の時を重ねてもなお2人を紡ぐストーリーになるのです♡