今回は「コーピングとコーピングレパートリー」について書きます。
コーピングについて
コーピングとは、ストレスへの意図的な対処の事です。
私の例を挙げると「散歩をする」「ヒトカラに行く」「部屋に篭る」などです。
コーピングには、以下の分類があります。
問題焦点型…ストレス反応を引き起こすストレッサー自体に働きかけるもの
感情焦点型…ストレス感情に目を向け、それを緩和するもの
認知的コーピング…頭の中で考える、イメージするもの
行動的コーピング…具体的な行動を伴うもの
コーピングレパートリーについて
ストレス心理学では「コーピングは本格的ではなくとも、沢山持っていた方がいい」という考え方があります。
この考え方に基づいて作るリストの事をコーピングレパートリーといいます。
コーピングレパートリーを作るメリットは以下です。
・その時のストレスによって最適なコーピングを選べる
残業の発生と家族の生活音というストレスがあったとします。
前者はヒトカラに行く事が効果的でも、後者も効果的とは限りません。
これは私の経験談ですが、後者は部屋に篭る事が効果的でした。
ストレス環境はいくつもあり、それによって引き起こされるストレス反応も異なります。
そのため、ストレスに応じてさまざまなコーピングを試してみる事が大切です。
・1つのコーピングに依存するリスクを減らせる
残業の発生にはヒトカラに行く事が効果的でしたが、毎回同じコーピングが良いとは限りません。
帰宅時間が22時や23時と遅い場合、そこからヒトカラに行くとその後の生活に支障が出る事が想定されます。
帰りが遅くなった分、睡眠時間が短くなり翌日の仕事に影響が出るかもしれません。
こういった事を避けるためにも、沢山の種類から選べるようにしておく事が大切です。
・自分のコーピングの傾向が分かる
コーピングの説明で、コーピングには分類がある事を書きました。
分類を意識してコーピングレパートリーを作る必要はありませんが、教科書ではバランス良く取り入れる事を勧めています。
私は、作成したコーピングレパートリーを見直した際、問題焦点型のコーピングが1つも無い事に気づきました。
問題焦点型のコーピングが無い=ストレッサー自体に働きかける事が無いという事です。
例えば「家事をやらない夫」がストレッサーの場合、「不満を言う」など問題焦点型のコーピングが無いと改善されません。
自分に足りない部分を補う事でストレスが減る可能性もあるため、自分のコーピングの傾向を知る事も大切です。
最後に私が作成したコーピングレパートリーを貼ります。
(100個以上あるため、部分的な画像になります)
教科書ではコーピングのみをひたすら書く感じでしたが、コーピングの探しやすさやメンテナンス性を考えて他の項目も追加してみました。
(項目の並び替えやフィルタでの絞り込みが出来るので、Excelでの作成がおすすめです)
各項目の説明
分類1…問題焦点型か感情焦点型か
分類2…認知的コーピングか行動的コーピングか
分類3…大まかな分類(買い物、お出かけ、入浴、家事など)
コスト…かかるお金の想定
拘束時間…かかる時間の目安(「-」は縛りなし)
以上が「コーピングとコーピングレパートリー」の内容になります。
コーピング、考えるの楽しかったです
最初は60個程しか思い付きませんでしたが、教科書に書いてあった細分化(※)をしたら200個近くまでいきました!(ノルマは100個でした)
※画像の入浴剤の箇所が細分化の例です
次回は、コーピングの実施手順について書きます。
この記事は「コーピングのやさしい教科書」で得た知識を元に作成しています。