今回は「コーピングを始める前にする大切な事」について書きます。
コーピングを始める前にする大切な事、それは自分にとっての「ストレッサー」と「ストレス反応」に気づく事です。
心理学では、ストレスをストレッサー(ストレス反応を起こす外部環境からの刺激)とストレス反応(ストレッサーに対する心と体の反応)に分けて捉えています。
ストレスはきっかけも反応も人によって異なります。
自分にとってのストレスに気づく事が出来なければ、コーピング(ストレスへの意図的な対処)も出来ません。
自分のストレスに気づく事をセルフモニタリング(自己観察)と言います。
セルフモニタリングは、ストレッサーとストレス反応の両方に対して行います。
とくにストレス反応は「認知(自動思考)」「気分・感情」「身体反応」「行動」の4つに分けて考えます。
以下に私が実施したセルフモニタリングのワークシートを貼ります。
※「ストレスを知る・各項目について考える・まとめ」の段階があり、以下はまとめの画像になります。
ストレス反応の各項目の説明は以下です。
認知(自動思考)…自動的に頭の中に浮かんでくる思考
気分・感情…その時の気分、感情
身体反応…ストレッサーがきっかけで体に起きた生理現象
行動…ストレッサーに対して自分がどう振る舞ったか
これを実施する事で、自分がストレスを感じた時の傾向が見えるようになります。
私の場合、嫌なのにどうして我慢してしまうんだろうと今まで悩んでいましたが、これのおかげで「苦手だけど人の好きなものは否定したくない」という認知から我慢するという行動に繋がっている事が分かりました。
また、集中したいのに出来ない状況にイライラしやすい傾向がある事も分かりました。
ただ、実施する際に1つ注意点があります。
実際にやってみて分かった事ですが、かなりメンタルと体力が持っていかれます。
嫌な出来事を思い出す事になりますし、自己嫌悪に陥る事もあります。
教科書にも「心療内科や精神科に通院中の方は、念のため今の状態で本の内容に取り組んで良いか主治医に確認を取るようにしてください」と記載があるくらいなので、実施する際はご注意ください。
以下に実施する際のアドバイスを書きますので、良かったら参考にしてください。
・メンタルが落ち着いている時に実施する
・実施中に苦しくなったら止める、もしくは分析するストレス体験を負担が少ないものに変える
・過去を振り返るより、直近あったストレス体験を分析する(この方が負担が少なかったです)
・メンタルに自信が無い人は手書きで実施せず、PCやスマホに打ち込む(教科書では体験がリアルに受け止められる事から手書きを推奨していますが、打ち込む方がメンタルの負担が少なく感じました)
以上が「コーピングを始める前にする大切な事」の内容になります。
セルフモニタリング、とても疲れました笑
ただ、自分の事を知れるのでやって良かったと思います。
次回は、コーピングを実施していきます。
コーピングはセルフモニタリングと違って楽しそうだったので、今から実施するのが楽しみです
この記事は「コーピングのやさしい教科書」で得た知識を元に作成しています。