日の見える高尾山

              小島英理子

今日も  あの村で

美しく  優しい  少女が

花を  生けている

どうも  桜の  花らしい

黒い馬を  一頭つれた  老人に

笑顔を向ける

高尾の山 は  今日も日に照って

神々しい

人々は  それぞれの

仕事につく

少女は  家の中に入り   

かまどに  火をおこす

恵の野菜を  刻み

食事の  準備を  するのであった

鷹が  一羽  大空に

舞っていた

            終わり