脳内に多数の奇形を持って生まれたカティちゃんが、5歳迄成長した。歩けないって言われていたけど、自分で歩いている。


脳に元々あった腫瘍が、徐々に成長しているようで、見えていた視力が失われ、聞こえていた耳も聞こえなくなった。


眼に白い膜が張られて行く、呼んでも振り返らなくなって行く我が子を、日々みている両親の不安は、、想像できない。


日々、視力·聴力を失いながらも本人は

4年前に撮影したMRIの結果を、小脇にしっかりと抱え、クリニックの中でくるくる回ったり、手探りでいろんな物に触れている。


多分、今の好奇心に夢中になっている。


この先、何が彼女に起こるのか?

腫瘍に押されて、眼球が出て来る?


全く分からない。


先取り不安でなく、

今喜ぶ事を、この5歳児はおしえてくれている。


頭に触れられるのは好きじゃ無いけど、

足をマッサージすると、満面の笑みが浮かぶ。


空気を通じて、コミュニケーションする事を

彼女は知ってる。


くるくる楽しく回っているカティちゃんを

みていると、

やはり、今への感謝を教えられる。


24時間共にいないから、言える綺麗事だと

叱られるかもだが、、、


カティちゃんのしあわせを、祈る事は

できる。



2018年のCTの一部。


「腫瘍を取り除く手術をしたらどうかしら?

視力が回復するんじゃ無いかしら?」


マニラには、そういう珍しいケースを手術するシステムが一応ある。しかし、手術というチャンスを受けられる児は少しだ。

何度も何度も何度も病院に通い、検査を受け、良い状態を維持できた児に、チャンスが巡る。


このシステムは医学生の教育、実践練習でもある。


術前は、コミュニケーションができたけど、

手術成功後(フィリピン的には成功)、目が覚めない児たちもいる。


「この子にマニラは、しんどいの。待って待って待って、いっぱい針を刺されて、刺されて、また1週間後、また、3週間後、、、でまた全部検査って、、、、」


だよね。


手術適応はないと思うよ。以前に医師からそう言われている。


ママの希望をへし折った言葉に、ママは再び泣き崩れる。

でも、カティちゃん、

その横でママの鞄に手を突っ込み

おやつを探す。



言葉では聞こえなくても、

天使はここにいる。


それぞれの人生の課題、

よろこびで乗り越えて行けば良いよ、


むくどり風の丘保育園から、頂いていたはちみつや青パパイヤ酵素が、カティちゃんへ渡された。

美味しいって分かるらしく、笑顔で帰って行った。


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